アップルの人気タブレット型パソコン、iPadが30日、台湾でようやく発売となった。初回は全土40カ所以上の小売店を通じての販売で、数量に限りがあるため30日中に売り切れるとみられる。価格はスペック別に1万6,500〜2万6,900台湾元(約4万5,600〜7万4,300円)で、最初の1年で10万台の販売が予想されている。30日付蘋果日報などが報じた。
iPadは米国での発売日、30万台が売れ社会現象となった。日本語も繁体中国語もサポートする(アップル台湾提供)
iPadの台湾発売は当初「早くて6月」との観測もあったが、11月末にずれ込んだ。4月初旬の米国での発売より約8カ月の遅れで、日本での発売からは半年遅れとなった。初回は燦坤3C、法雅客(FAYAQUE)、アップル製品の「iStore」などが販売し、燦坤では午前4時ごろから列を作る人がみられた。ただ、列に並んだ人の数は、9月にアップルのスマートフォン、iPhone4が発売されたときと比べると大幅に少なかった。
iPadはインターネット接続のみが可能な通信規格Wi−Fiの機種と、携帯電話としても使える3G通信機能を付加した機種の2種類があり、Wi−Fi版の販売価格はストレージ容量16ギガバイト(GB)で1万6,500元、64GBで2万2,500元で、Wi−Fi+3G版は16GBで2万900元、64GBで2万6,900元前後と見込まれる。Wi−Fi+3Gの64GB機種は台湾元換算の比較で、米国で約2万4,000元、香港で2万5,900元で販売されており、台湾の価格はやや割高となる。
通信大手3社、発売は来年に
通信キャリア大手3社は、初回の販売には加わっておらず、発売は来年第1四半期になるとみられている。3社は29日、iPad発売決定を受けて急きょ通信料金プランを発表した。
中華電信は一般ユーザー向けで通信時間の 上限なしが月額680元。既にiPhoneなどスマートフォンを利用している顧客ユーザーは450元となる。また、同社の通信プラン加入者に、アプリケーションソフトサービス「Hami」を通じた高画質映画のダウンロードサービスを1本40〜60元で提供する。
遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)は、一般ユーザー向けの通信時間の上限なしが月額695元。加入者には同社のWi−Fiホットスポットでの無料接続サービスのほか、動画サイト「CatchPlay.TV」や、株式売買や株式ニュースの閲覧ができる「遠伝e券商」などのサービスを3カ月無料で提供する。