ニュース 社会 作成日:2010年12月2日_記事番号:T00026924
今年2月に公開され、大ヒットを記録した台湾映画『艋舺(MONGA)』(鈕承沢監督)の舞台となった台北市万華地区・剝皮寮では、撮影のために再現された1980年代の街並みがそのまま残され、同映画を観た多くのファンが訪れる「聖地」と化している。しかし台北市文化局はこのほど、12月6日にセットを取り壊して撤去すると発表。ファンの間では「なんとか残せないか」と惜しむ声が上がっている。
文化局によると、剝皮寮では3億台湾元をかけて100年前の万華地区を再現するプロジェクトを進めており、ちょうど計画が終了したころ、昔懐かしいレトロな雰囲気を持つロケ地を探していた『艋舺』撮影チームの目に止まり、舞台として選ばれたという。
映画が公開され、人気がどんどん高まるにつれて、スクリーンに登場したヤクザの親分「Geta」の住居やラーメン屋台、理髪店などが残る同地を訪れるファンも増加の一途をたどり、もともと7月末に予定していた撤去を12月まで延期した。10月末までに「Geta」家を訪れた人の数は37万3,474人に達し、12億元近い経済効果をもたらしたという。
間もなくの撤去を知らされたファンからは「こんなに経済効果があるのにどうして残さないのか」「撤去したセットはどうなるのか」といった声が聞かれる。鈕監督も「撤去したらゴミになる」として「当然セットを残してほしい気持ちはある」と語っている。
しかし、最近新たにテレビドラマの撮影が始まって撤去は避けられない状況となっており、鈕監督も「ここは本来公共の場所で、他の人の利用にも開放すべき」と文化局の方針に理解を示した。
こうした状況に文化局は、「Geta」の家をそのまま残し、そこに主役の衣装や小道具などを陳列、来年末まで展示を継続することを検討している。
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