HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

1日に飲む薬7種類、高齢者に薬物乱用の懸念


ニュース 社会 作成日:2010年12月9日_記事番号:T00027067

1日に飲む薬7種類、高齢者に薬物乱用の懸念

 
 行政院衛生署が嘉義・台南県市および雲林・台東県の6県市の薬師(薬剤師)公会全国聯合会に委託し、同地域の高齢者(65歳以上)1,140人を訪問して行った医薬品の使用状況調査によると、1人が毎日服用する薬は平均7種に上った。薬の種類は処方薬、保健食品、非合法の地下ラジオ局が違法に販売するものなど、なんと8,804種にわたったが、中にはどれが何に効く薬か分らないといった人もおり、併用による副作用もあることから乱用が懸念されている。

 調査によると、同地域の高齢者の6割が毎月平均1,000〜3,000台湾元の医薬品を購入している。また高齢者は体のあちこちに病気や痛みを抱えることから複数の医師の診察を受けることが多く、服用する医薬品の中で処方薬の比率が最も高かった。

 特に台南県の高齢者が「薬好き」のようで、中には1日に27種類も飲み、地元で「薬王」と呼ばれる老人もいた。この老人は中風、高血圧、糖尿病などを患っているが、仕事の関係でそばにいることができない子どもが、すまないと思ってか帰省するたびに大量の医薬品や保健食品を買ってくるため、ベッドの下には大量の薬が貯蔵されているという。

 こうした医薬品の乱用状態を改善しようと薬師公会全国聯合会は、高齢者の自宅を訪問し、正しい薬の服用方法を広める活動を開始した。同会の林振順・常務理事によると、初めは詐欺か何かだと疑われたり、家の中を見せたがらない家族から訪問を拒否されることが多かったが、洗剤などの手土産を持参するなどして徐々に打ち解けていったという。

 こうした努力の結果、この半年間で1人が1日に服用する薬を平均4.9種にまで減らすことに成功した。特にラジオやテレビショッピングで売られているもの、漢方薬、保健食品は76%も減ったそうだ。

 ただ、処方薬を減らすべきとの提案に賛成する医師はわずか12%にとどまっており、なかなか受け入れられていないようだ。その理由として「高齢者の薬との付き合いは習慣化しており無理にやめさせるべきではない」との意見があるほか、ある医師は「私はこの薬を10年も前から出している。今になって『必要ない』なんて言えるか?」と答えている。