ニュース 社会 作成日:2010年12月15日_記事番号:T00027186
台湾には徴兵制度が敷かれており、健康な男子であれば、必ず1年間の兵役に就かなければならない。それは人気アイドルも例外ではない。しかし、人気絶頂の時に芸能界から離れ、そのまま忘れ去られるといった例も多い。そのため、アイドルたちの間で、兵役法にある「在学中は徴兵を猶予される」との規定を利用し、大学や専門学校に何年も籍を置いて入隊を先延ばしにする風潮が広まっているようだ。
こうした方法で兵役を先送りしているとされる芸能人のうち代表的なのが、歌手・俳優の竇智孔さん。彼は大学の転籍を繰り返しながら学生の身分を12年保ち続けており、兵役に就かないまま今年31歳を迎えた。「芸能界で最もベテランの学生」と呼ばれているそうだ。
しかし兵役法によると、在学中を理由とする猶予は33歳までのため、彼もあと2年でいや応なく入隊しなければならなくなる。
また今年大ヒットした台湾映画『艋舺(MONGA)』(邦題:モンガに散る)に主演し、金馬奨(台湾のアカデミー賞)で最優秀主演男優賞を受賞した俳優・モデルの阮経天さんも既に28歳となっているが、醒吾技術学院・観光マーケティング科に在籍し続け、兵役を終えていない。阮さんは軍人一家の出身で「絶対に兵役逃れはしない」と強調しているため、マネジメント会社が彼を手放したくないというのが実情かもしれない。
こうした風潮に対し、徴兵制を管轄する内政部役政署は、ブラックリストを作成して監視を行っているとされる。李忠敬同署副署長も「33歳までなら違法ではない」としながらも、こうした芸能人については、学校に長く在籍して徴兵が延期されている者を定期的に調査する際、漏れがないよう芸名と本名を確実にチェックしていると説明した。
また江宜樺内政部長も、「就学の権利は尊重するが、制度を利用して兵役を逃れようとするならば、これは良い態度とはいえない」とくぎを刺している。
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