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驚異の低価格で人気、ネットオークション「殺価王」


ニュース 社会 作成日:2010年12月17日_記事番号:T00027245

驚異の低価格で人気、ネットオークション「殺価王」

 「もうかった!」と満面に笑みを浮かべているのは、高雄在住の鐘祥邦くん。市価7万5,000台湾元のバイク(排気量125㏄)が、たった208元でゲットできたのだから、狂喜するのも当然だ。こんなうまい話、本当にあるのだろうか?

 答えはイエス。実は、鐘くんが利用したのは、インターネットのオークションサイト「殺価王」だ。このサイトでは、市価6万5,000元の排気量100㏄のバイクが998元で落札されたケースがあるほか、アップルの人気タブレット型パソコン「iPad」を26元で、スマートフォン「iPhone」を7元で落札した幸運児も出現している。いずれも落札価格は市価の10分の1以下と、破格の安さ。

 このサイトは、大学の同級生だった楊済成、郭文恵、楊立三の3氏が100万元を共同出資し、約1年前に起業したもの。「殺価」とは中国語で「値切る」という意味だ。

 一般のネットオークションでは、最終的に最も高い価格を入札した人が落札者となる。ところが、「殺価王」では「たった1人しか入札していない価格」で、「そのうち最も安い価格を入札した人」が落札者となる。

 例えば、ある商品に対して、決められた時間内に、2人が2元、1人が3元、3人が4元という価格を入札したとする。この場合の落札者は3元で入札した人になる。

 「殺価王」のサイト会員は現在3万人。入札1回ごとに50元の手数料が必要なので、入札者が多ければ多いほどサイト側がもうかる仕組みだ。一方、入札者は、競り合って何回も入札した場合はどんどん手数料がかさみ、落札額と入札手数料を合計すると、必ずしも安価ではなくなる可能性もある。また、落札できなかった場合でも手数料は戻ってこないから要注意だ。

 実は、鐘くんも落札までに約100回も入札を繰り返したので、結局はバイクをゲットするまでに5,000元近くかかったことになる。それでも7万元ほども「もうかった」わけだから、十分手間に見合ったと言えるだろう。