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南極100キロマラソン、陳彦博さんがアジア人初の完走


ニュース 社会 作成日:2010年12月20日_記事番号:T00027276

南極100キロマラソン、陳彦博さんがアジア人初の完走

 世界でも最も過酷なレースのひとつ、南極での100キロメートル・ウルトラマラソンで、台湾人男性の陳彦博さん(24)が完走を果たし準優勝に輝いた。アジア人の同レース完走は初という快挙だ。

 参加者は陳さんを含む男性4人、女性1人の計5人。途中でルーマニア男性がリタイアし、最終的に4人のレースとなった。優勝は、同レース過去最高の12時間41分52秒を記録したブラジルのベルナルド・フォンセカさん。陳さんは15時間15分58秒で2位となった。

 陳さんは国立体育大学の大学院生で、身長172センチ、体重65キロとスポーツ選手としては小柄だが、日本のびわこ駅伝に台湾チームとして参加し優勝するほどの実力派。今年4月には北極マラソンを完走、3位に入賞しており、わずか9カ月の間に北極、南極のウルトラマラソンを制覇したことになる。

 南極での100キロマラソンは、南緯80度の雪原を4周する。レース中の気温は、最高でもマイナス8度、最低ではマイナス18度と過酷そのもの。陳さんは「50キロ地点が一番苦しくて孤独だった」と語る。投げ出したくなったが、家族や友人一人一人を思い出して耐え、最後の200メートルは泣きながら走ったという。

 南極100キロマラソンは今年で7回目を迎えたが、過去の完走者はわずか20人。そのうち3人は女性で、陳さんの今回のタイムは歴代8位だった。

 陳さんの母によると、陳さんは3人兄弟の末っ子で、子どもの時は気が弱かったという。北極に行くと言い出した時は心配で大反対したが、その後息子のブログを見て彼の内面を知り、家族で応援するようになったとか。

 陳さんは目下、世界7大陸の8つのマラソン大会で完走し、5年以内に世界で46人しか達成していない「マラソン・グランドスラム・クラブ」の仲間入りを目標に掲げている。南極マラソンを完走したことで残りは5レースだ。26日に台湾に凱旋する陳さんの次なる目標は、来年3月のオーストラリア・ブルーマウンテンズで開催される45キロのクロスカントリー。健闘を祈りたい。