ニュース 社会 作成日:2010年12月22日_記事番号:T00027334
校内暴力やいじめ問題が続発している桃園県立八徳国民中学(中学校)で、於家穀校長(51、女性)が21日、21日間の停職処分を受けた。中学校の校長が、いじめ問題の対応を問われて処分を受けたのは台湾初だ。
皮肉なことに八徳国中は、「品格教育」の認証を受けた優良校。しかし実際には、暴力やいじめがまん延し、教師さえ注意した生徒から脅されるのが日常茶飯事という「荒れた」学校だった。
例えば今年10月には、ある生徒グループが比較的小柄な生徒を標的に、制服の左胸ポケットを切って回る事件が発生。10人以上が被害に遭った。
今月6日には、1人の女子生徒が4人の女子生徒から暴行を受けた上、トイレで服を脱がされて裸の写真を撮られた。これをインターネット上にアップすると脅されたため、被害者生徒は両親同伴の下、恐喝などで4人を告訴した。
また今月8日、職員室に呼び出された男子生徒がいすを投げるなど暴れた揚げ句、「明日ピストルを持ってきてお前を殺すぞ」などと言って脅したため、教師が警察に通報した。
授業中に平然とタバコやビンロウを口にする生徒もおり、教室にスイカ包丁(刃渡り30センチ以上)を持ち込んだ者さえいたが、何の処分もなかったという。
こんな異常事態が続いても、校長や学務主任は見て見ぬふり。教師からのSOSも無視だった。事態をひた隠しにしていたため、とうとう教師たちの堪忍袋の緒が切れて、全校120人の教師のうち、半数以上の64人が於校長の辞任を要求する署名を行い、20日に立法委員に陳情したのだ。
これを受けて呉清基教育部長が21日に同校を視察に訪れたが、教師と生徒から「校長辞めろ!」コールが沸き起こるありさま。於校長は同日、停職処分を受け、王建祥学務主任は辞任した。
教育部は来週全土約800校の中学校長を集めて座談会を開き、校内暴力やいじめ問題の防止策を協議するという。「校長はスケープゴート」との声もあるように、問題の本質を正視しなければ解決には至らないだろう。
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