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「県最後の日」、県民・県職員が名残惜しむ


ニュース 社会 作成日:2010年12月27日_記事番号:T00027424

「県最後の日」、県民・県職員が名残惜しむ

 12月25日、台北、台中、台南、高雄の4県が消滅した。台北県は改称されて「新北市」に、他3県はそれぞれ県市が合併して「市」となると同時に、これまで台北市と合併前の高雄市だけだった直轄市への昇格を果たした。台湾の地図から姿を消すことになった4県では24日、名残を惜しむさまざまな光景が展開された。

 台北県政府(県庁)はこの日、まるで観光スポットかのようなにぎわいを見せた。撤去前の「台北県政府」の看板(プレート)や、県民広場に設置された直轄市昇格のカウントダウン時計を記念撮影する人々でごった返した。


25日、新北市では朱立倫新市長の就任式が行われるとともに、新しい市の看板がお披露目となった(25日=中央社)

 台中県では24日午後5時、県庁で県旗の降納式典が行われた。黄仲生県長は病気治療のため中国に渡航中で式典には不参加だったが、県庁前広場には多くの県民が集まり県歌を斉唱。休暇を取って駆けつけたという人や、名残惜しいと涙を流す人の姿も見られた。

 また同県の梨山では24日夜、標高2,000メートルの地点にある松の大木に「梨山在台中市(梨山は台中市にあり)」の文字をかたどったイルミネーションが飾られた。

 台南県庁でも24日、あちこちで記念撮影をする職員の姿が見られた。蘇煥智県長は昼休みの2時間、求められたサインに応じることで忙殺され、「在職9年間で今が一番人気だ」と在任最後の1日を気分よく過ごした。

 一方、高雄県ではもともと24日の業務終了後に「高雄県政府」の看板を撤去し、「高雄市政府鳳山行政中心」に掛け替える予定だったが、諸事情から合併当日に持ち越された。25日午前10時に看板の掛けかえ作業が始まると、歴史的瞬間をカメラにおさめようと駆けつけた多くの県民が一斉にシャッターを切った。1985年から使用されていた古い看板は県史館に保存される予定だ。