北米のテレビ大手ブランド、ビジオがこのほどタブレット型パソコンとスマートフォン参入を表明したことを受け、４日付電子時報は、両製品の生産は鴻海精密工業が受託する見通しだと報じた。なおこれら新製品は今月６日から米ラスベガスで開かれる世界最大級の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー（ＣＥＳ）」で展示される予定だ。
ビジオのタブレットＰＣ「Via Tablet」は、８インチ画面でWi−Fi通信機能の搭載が予定されている。スマートフォン「Via Phone」は、４インチ画面で500万画素のデジタルカメラ付き、グーグルの「アンドロイド」ＯＳ（基本ソフト）搭載とみられる。既に通信キャリアと提携で合意しているようだ。
業界関係者によると、ビジオの液晶テレビの北米市場シェアは10年第３四半期に19.9％で、サムスン電子の17.7％を退け首位に立った。しかし、液晶テレビ市場の価格競争激化を受け、10年末で32インチのキャンペーン価格が299米ドルまで下がるなど、利益が圧迫されている。このためビジオは、商品ラインナップの幅を広げ、全方位的な消費者向け電子製品大手としての発展を目指す構えとみられる。
