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日本人客がホテル潤す、羽田就航で効果


ニュース 商業・サービス 作成日:2011年1月6日_記事番号:T00027570

日本人客がホテル潤す、羽田就航で効果

 昨年10月に台北松山〜羽田の航空路線が就航したことにより、日本人観光客が増加し、台北市の大型ホテルが恩恵を受けている。日本人客効果は、各ホテルの客室稼働率と宿泊料金を1割前後押し上げている。6日付経済日報などが報じた。


台北晶華酒店は高級車による松山空港〜ホテル間の送迎サービスも試験的に始めた。MINI、BMWなどが選べ片道1千元だ(5日=中央社)

 南京東路に位置する高級ホテル、六福皇宮飯店(ザ・ウェスティン・タイペイ)は昨年12月、客室稼働率が84%と、前年同月比で6%上昇。平均宿泊料金は5,291台湾元(約1万5,000円)と同17%上昇した。系列の六福客桟(レオフー・ホテル)は、客室稼働率、宿泊料金とも前年同月比で約8%上昇した。

 業績の伸びは、日本人のビジネス客と若い個人旅行者の増加によるもので、六福皇宮はビジネス客や消費能力の高い一部のカップル客が、六福客桟はツアー客が利用している。

 台北晶華酒店(グランド・フォルモサ・リージェント・タイペイ)は昨年12月の客室稼働率が82.5%で、日本人客の増加により前年同月比8%上昇。平均宿泊価格は5,100元で、同6%上昇した。同ホテルの統計によると、日本人宿泊客10人のうち2人が松山空港から台湾に入境した。

 このほか、第一大飯店(ファースト・ホテル)、国賓大飯店(アンバサダー・ホテル)、台北亜都麗緻大飯店(ランディス・タイペイ)など、日本人になじみの深い各老舗ホテルも客室稼働率、宿泊料金が上昇している。本来オフシーズンである12月が好調だったことから、1月も利用増を見込んでいる。

中国人観光客、GDPを0.28P押し上げ

 松山空港は羽田よりも一足先に上海虹橋国際空港との定期便が就航しており、現在、アモイ、福州、天津、杭州、武漢、成都、重慶などと直航便で結ばれ、中国人観光客の訪台窓口として貢献している。

 なお、行政院主計処の推計によると、昨年中国人観光客が台湾にもたらした観光収入は20億6,000万米ドルで、域内総生産(GDP)成長率を0.28ポイント押し上げる効果があった。これは台湾の飲食産業の売上高2カ月分を上回る。

 今年は1日当たりの訪台客数を3,500人で計算すれば、観光収入
は22億1,000万米ドルで、経済成長率への貢献度は0.2ポイントとなる。中国人観光客の受け入れ枠は既に元日より1日当たり4,000人に拡大されており、4,000人で計算すれば経済成長率への貢献度は0.9ポイントに上昇する。