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HTCアンドロイド機好調、昨年過去最高益に


ニュース 電子 作成日:2011年1月7日_記事番号:T00027601

HTCアンドロイド機好調、昨年過去最高益に

 スマートフォン大手ブランド、宏達国際電子(HTC)の6日発表によると、2010年通年の連結純利益は前年比74%増の393億3,000万台湾元(約1,120億円)で過去最高を更新した。同社はハイエンド機種の出荷成長が続いた上、携帯電話用チップ価格の下落が平均単価の安定につながり、粗利益率30%以上を維持したと証券会社は指摘した。なお、昨年通年の1株当たりの利益(EPS)も48.24元で同社過去3番目を記録、台湾の上場企業では首位となった。7日付工商時報が報じた。

 HTCの昨年12月売上高は、オフシーズンに入ったため、単月過去最高を記録した11月に比べ14%減となったものの、アンドロイドOS(基本ソフト)搭載の主力機種「Desire HD」の売れ行き好調が続き、330億8,700万元の高水準となった。これに伴い、第4四半期の売上高も1,040億元と目標の1,000億元を突破した。同期出荷台数も平均単価を1万1,000元とすると930万〜940万台と、目標の900万台を超えたとみられる。なお、昨年通年の売上高は前年比93%増の2,787億6,100万元だった。

 同社は、ウインドウズ(Windows)OS搭載携帯電話で世界最大手の地位にあった06年および07年、通年のEPSが50元を超えたが、世界金融危機発生以降は低迷していた。しかし、昨年は多くのアンドロイド機種を発売し、大きな人気を呼んだことで再びEPSが上向いた。

 なお、今年第1四半期の見通しについて工商時報は、現在の受注状況からみて850万〜900万台の出荷台数が見込め、売上高は940億〜1,000億元、EPSは16元以上も期待でき、オフシーズンの同期としては「創業以来最も稼ぎの良い第1四半期」となると予測している。

4G対応3機種を発表

 なおHTCは、米ラスベガスで開かれる世界最大級の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」の開幕に合わせて6日、第4世代(4G)通信規格対応のスマートフォン3機種を、提携先の米大手キャリアと共同発表した。発表されたのは、既にスプリント・ネクステルが公表していたWiMAX(ワイマックス)対応の「HTC EVO Shift 4G」のほか、AT&Tから発売する「HSPA+」対応の「HTC Inspire 4G」、ベライゾン・ワイヤレスから発売するLTE(Long Term Evolution)対応の「HTC ThunderBolt」の各機種。

 これにより同社が米国で発表した4Gスマートフォンは計6機種となり、ライバルのサムスン電子やモトローラに大きく水を開けた格好だ。


ベライゾン・ワイヤレスから発売される「ThunderBolt」。HTCは「世界初のLTEスマートフォンの一つ」とうたう。4.3インチディスプレイ、800万画素デジカメ搭載(ベライゾン・ワイヤレス提供)