ニュース 商業・サービス 作成日:2011年1月10日_記事番号:T00027630
百貨店大手2社、新光三越百貨と太平洋崇光百貨(太平洋そごう)は2010年、台湾事業の売上高がそれぞれ前年比10%増の730億台湾元(約2,080億円)、同9%増の390億元で過去最高を記録した。好況を反映したもので、今年も中国人の自由旅行解禁などを材料に5〜10%の増収を見込む。10日付工商時報などが報じた。
新光三越は、昨年4月にオープンした高雄左営店、08年に買収した衣蝶百貨(イデー)など台湾全土に13店(19館)を展開しており、売上高と店舗網でともに台湾最大手だ。昨年は高雄左営店による売上増と創業祭(週年慶)セールの好調を受けて、通年売上高が目標を20億元も上回った。
同社はこのほど、台北南西店2号館地下1階のフードコート改装や内装一新に3,000万元以上を投じた。同店の飲食事業の売上構成比は10%で、婦人服の21%、化粧品19%には及ばないが、改装による集客効果で35%の増収を見込む。
市場関係者は、新光三越は売上目標を経済成長率を基に設定しており、今年は前年比5%以上増の770億元以上を狙うと予測。設立20年来の最高記録をさらに更新する見込みだ。
そごう中レキ中央新館、2月末閉鎖
業界2位の太平洋そごうも、台湾事業の売上高は今年も前年比9%成長となり425億元を達成できるとみている。李光栄総経理は、特にシャネル、エルメス、カルティエなど高級ブランドを1階にそろえる台北復興館がけん引役になると指摘した。
復興館は06年12月末の開店以来、売上高が年間60億元から毎年10億元ずつ増加。今年の目標は103億元で、業界最短で「100億元店舗」となる見通しだ。主力の台北忠孝館の売上高は、前年比3億元増の153億元と予測している。
一方、年間4,000万〜5,000万元の損失が出ている中レキ中央新館(桃園県中レキ市、レキはつちへんに歴)は2月28日で営業を終了する。同店は、遠東集団(ファーイースタン・グループ)によるそごう買収後、遠東百貨(ファーイースタン・デパートメントストアズ)中レキ店を閉店した上で、そごう店として04年6月に再オープンさせていた。しかし李総経理によると、売り場面積が広く、品ぞろえも豊富な中レキ元化館との差別化がうまく行かなかった。このため遠東国際商業銀行(ファーイースタン・インターナショナルバンク)との賃貸契約満了を機に閉鎖を決めたという。
新年福袋、乗用車6台が景品に
今年は好景気の中、春節(旧正月)の元日2月3日に百貨店各社が売り出す新年福袋は、一段と豪勢なものとなる。
昨年は商品券のみだった遠東百貨は、高雄店で特等でヒュンダイの乗用車「マトリックス」(52万9,000元相当)が当たる福袋を1,688元で600個、桃園店では裕隆集団「tobe」の小型車「M’car」(40万9,000元)が当たる福袋を2,000元で888個発売する。漢神名店百貨や、春節に先駆けて販売する京站時尚広場(Qスクエア)、京華城(リビング・モール)を合わせると、台湾全土で乗用車6台が当たる。
一方、新光三越信義新天地は中華民国100年に当たる今年の結婚ブームをにらみ、特等で60万元相当のダイヤモンドが当たる1,000元の福袋1,000個を発売する。微風広場(ブリーズセンター)も20万元相当の1カラットのダイヤモンドが当たる1,000元の福袋約1,200個を、1月20日から3,000元以上の買い物客に限り予約販売する。
【図】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722