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「ばか!うるさい!」ご近所トラブルにしゃべる鳥導入?


ニュース 社会 作成日:2011年1月11日_記事番号:T00027634

「ばか!うるさい!」ご近所トラブルにしゃべる鳥導入?

 嘉義県水上郷に住む王さんは、隣人5人が連日深夜までマージャンに興じ、騒がしくて眠れないことに耐えかね、ついに警察に通報した。そんなことがあった後、しばらくして王さんが出掛けようとすると、隣人宅で飼われていたハッカチョウ(八哥鳥)が突然、「白目(空気が読めない)、ばか、うるさい」などと聞くに耐えない汚い言葉を浴びせてきた。

 出かけるたびにののしられるという気分の悪い毎日が続いたため、王さんはストレスをため込んでいき、ある日、仕事で機械を扱っている際に感電し、顔や首、右手にやけどを負う事故に見舞われた。

 自分に腹を立てた隣人たちが、鳥に悪口をしゃべるよう教え込んで復讐(ふくしゅう)していると考えた王さんは、けがをした原因は彼らにあるとして、裁判所に隣人5人を傷害罪で訴えた。

 しかし、裁判で隣人たちは、「この鳥を2年以上飼っているが、『こんにちは』さえろくに話せない。ただ、近所の子どもらが汚い言葉を教えるとすらすらと口にするようになった」と説明。鳥がもともと「ののしり好き」で自分たちが教えたのではないと強調した。

 一方、王さんの妻は、「主人は20年の経験を持つ配水・配電工だが、こんなけがはしたことがない。自分も隣人たちの『いじめ』が原因で腸の病気にかかり、手術する羽目になった」と主張した。

 嘉義地検署によると、鳥を訓練して人をののしらせた場合、「公然侮辱罪」に当たるが、飼い主が悪意を持って教えたと証明でき、さらにののしる場面を多くの人が目撃しなければ有罪とはならないという。

 今回の王さんの裁判でも、この鳥が特定の名前を挙げてののしったわけではなく、けがとの因果関係は認められないとして王さんの訴えは退けられた。

 王さん一家は既に転居し、この問題とはもうかかわりたくないとしているが、この鳥は深夜までマージャンをしている飼い主にこそ「うるさい!」と叫ぶべきではなかったか。