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今年一番の冷え込み、北部で8人が死亡


ニュース 社会 作成日:2011年1月12日_記事番号:T00027665

今年一番の冷え込み、北部で8人が死亡

 とにかく、寒い。亜熱帯の台湾とはいえ、寒気襲来で低温が続いている。11日午後9時以降、台北郊外の陽明山では3.2度、淡水では8度を記録。12、13日ともに玉山や合歓山で雪が降り、北部の雨は週末まで続く見通し。北部ではこの寒さが原因で8人が亡くなった。

 厳しい寒さで病院の救急外来に駆け込む人が2〜3割増加している。特に心血管疾患患者が多く、大半が心臓発作や脳卒中、風邪による肺炎などが重症化した患者だ。

 台北市では11日午前0時〜午後8時に、寒さが原因と思われる内臓疾患で6人が死亡。多くが高齢者だ。新北市では同午前0時〜午後9時半、心血管疾患で80人近くが病院に運ばれ、そのうち2人は搬送中に死亡した。台中市では10日、45歳の女性が病院で腎臓透析を受けた後、帰宅途中に寒さのため倒れたケースも報告されている。

 行政院衛生署疾病管制局によると、インフルエンザの救急外来患者も6週連続で増加。先週は新たに重症者が21人増えており、うち東部で52歳の男性が死亡した。また乳幼児(6歳以下)の救急外来も多く、予防接種率が59%と低いことが要因とみられる。

 一方、厳しい冷え込みのおかげで量販店や家電小売店では暖房器具の売れ行きが好調だ。今年の売れ筋は、浴室でも使える防水タイプの暖房器具。台湾では浴槽がなくシャワーだけという浴室も多いため、「寒さに震えながらシャワーをしなくて済む」と人気が集まっている。

 このほか、家電販売チェーン、燦坤3Cでは扇風機タイプのヒーターが売り切れに、全国電子では、比較的廉価なハロゲンヒーターとセラミックヒーターが人気だ。全国電子はこの寒さで暖房器具の売り上げが5割増加したそうだ。

 気象局によると、12日夜からあす13日日中にかけて嘉儀以北、東北沿海部や平野部、金門、馬祖では10度以下の低温が予測されており、基隆北海岸、中部以北の山間部では局地的な大雨も。

 13、14日の気温はやや上昇するものの、週末にはまた新たな冷え込みが到来する見通しだ。北部は雨も降り気温は8〜10度に、中南部は乾燥するが11〜13度の低温となる予測だ。