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ライトアップが人気の新北大橋、送電線盗まれ灯が消える


ニュース 社会 作成日:2011年1月14日_記事番号:T00027727

ライトアップが人気の新北大橋、送電線盗まれ灯が消える

 新北市三重区に架かる新北大橋は、政府が28億台湾元余りを投じ、2010年8月に完成したばかりの斜張橋(塔から斜めに張ったケーブルを橋桁に直結させて支える構造の橋)。夜になると、高さ約136メートルの主塔やケーブルがライトアップされ、幻想的な美しい姿を現すこの橋は、新北市の新たなランドマークとなっている。

 ところが新年早々の今月4日、橋の上の街路灯が一部点灯しなくなり、6日にはまったくライトアップされなくなって橋全体が真っ黒な闇に包まれてしまった。

 道行く人は停電だと思ったようだが、実は橋に張り巡らされた送電線が大規模な窃盗に遭ったことが原因。新北市工務局によると、盗まれた送電線はなんと長さ計9キロメートル、市価にして140万元に相当する。犯人は、送電線の中から売れば金になる銅線だけを取り出し、周りのビニール膜はすべて現場に残していた。

 警察の調べによると、犯人は3人以上のグループで、電機関係に精通しているプロの可能性が高い。犯行は4日から6日にかけての、通電していない昼間の時間帯に行われたとみられる。橋中央の展望台下に設置された1人しか入れない修理用の穴にもぐり込んで犯行に及んだようだ。

 新北大橋には監視カメラが設置されていなかったことや、橋は交通量が多かったにもかかわらず、橋の真ん中で停まったままの車を、ほとんどの人が故障車か橋の修理車と考えて気に留めず通り過ぎたことが災いした。

 工務局によると、目下、ライトアップの復旧を急いでおり16日には再点灯する予定だが、補修費用は500万元以上かかる見通し。今後被害が広がらないよう警備を強化するという。それにしても、白昼堂々9キロの電線を盗んだ犯人の大胆さには舌を巻くほかない。