ニュース 電子 作成日:2011年1月14日_記事番号:T00027754
市場調査機関IDCの統計によると、宏碁(エイサー)の昨年第4四半期のパソコン出荷台数は977万5,000台で、前年同期比減少率が大手5社で最悪の前期比17%減、前年同期比15%減となり、シェア10.6%で世界3位に後退した。IDCは、アップルのタブレット型PC、iPadは低価格ノートPC(ネットブック)市場に最も影響を与えており、ネットブックで高いシェアを持つエイサー、および華碩電脳(ASUS)に打撃となっているとの分析を示した。14日付工商時報などが報じた。
エイサーの第4四半期の不振について業界関係者は、同社は売上高の50%以上を欧州市場で上げる欧州首位のPCブランドのため、各国で起きた雪害による消費意欲の減退で、他ブランドよりも多く影響を受けたとの見方を示した。
王振堂同社董事長も先日、北米や英国でのネットブック販売が、
iPadに侵食されていると発言していた。同社はネットブックのカテゴリーを維持しつつ、今年第2四半期にタブレットPCを発売する予定で、売り上げへの貢献が期待される。
市場調査会社、ガートナーの分析では、エイサーはビジネス機種市場でシェアが比較的低く、買い替え需要の恩恵を十分に受けていないことも一因という。
レノボが肉薄
第4四半期の世界全体のPC出荷台数は前年同期比2.7%増の9,207万5,000台。成長率は当初予測の5.5%を下回った。
首位は依然ヒューレット・パッカード(HP)で、出荷台数は前年同期比0.9%減の1,795万5,000台でシェア19.5%。2位にはデルが同4.2%増の1,114万台で返り咲いた。
4位の聯想集団(レノボ)は同21.1%増の955万1,000台と主要ブランドで最高の成長率を記録し、エイサーにあと22万台、シェアで0.2ポイント差(10.4%)まで迫った。ビジネス用機種の出荷成長が貢献した。
5位は東芝の534万7,000台で、前年同期比12.1%増加し、ASUSを追い抜いた。
昨年通年の速報値では、世界全体の出荷台数は前年比13.6%増の3億4,620万台。エイサーは2009年はデルと並んで2位だったものの、10年はシェア0.2ポイント差の3位に甘んじた。昨年、最大の出荷成長を遂げたのはレノボで37.2%。
ガートナー統計では2位維持
なお、ガートナーの統計では、エイサーの昨年第4四半期の出荷台数は前年同期比1.8%減の1,185万台で、シェアは12.7%。デルに1.1ポイント差で2位を維持している。ただ、同社の統計でも、エイサーが大手5社の中で出荷成長率のマイナス幅が最も大きかった。
エイサーは13日、イタリアの大型バイクブランド、ドゥカティ社の公式スポンサーになったと発表した。今後2年間にわたり、同社エンジンの設計プログラム支援や、レースへの協賛、データ分析などの協力を行う。提携モデルのノートPCを発売するかは検討中だとしている。
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