ニュース 農林水産 作成日:2011年1月21日_記事番号:T00027900
行政院衛生署は20日、市販されている米国とカナダ産牛肉30件の抜き取り検査で9件から、台湾が残留を認めていない成長促進剤が検出されたと発表した。同時に北米産牛肉の通関検査で、抜き取り率を5%から20%への引き上げる措置を決めた。問題の牛肉サンプルを提供した米系量販店のコストコ(好市多)など9店は商品を全面撤去した。成長促進剤が残留した米国産牛肉は、2,033キログラム相当が既に消費者の口に入っている計算で、専門家からは輸入の一時停止を求める声も出ている。21日付自由時報などが報じた。
楊志良衛生署長は、輸入牛肉に成長促進剤の不使用証明の添付を義務付ける方針も表明した(20日=中央社)
衛生署によると、輸入牛肉のサンプル43件で、米国産27件のうち8件、カナダ産3件のうち1件から成長促進剤ラクトパミン0.48〜5.62ppb(10億分の1を示す単位)の残留が確認された。
販売していたのは、コストコ(新北市汐止店2件、高雄店1件)のほか、▽頂好(ウェルカム、恵康百貨)、台中市大雅店▽全聯福利中心(全聯実業)、台中市雅環店▽台湾楓康超市(台湾フレッシュスーパーマーケット)、彰化県二林店▽大潤発(RTマート)、高雄市鳳山店──。このほか、輸入販売の裕国冷凍 冷蔵(台中市)、昌祝実業(彰化県)の倉庫保管分からも見つかった。
楊志良・衛生署長は、検出されたラクトパミン残留濃度は国際基準には達していない上、問題の商品はすべて撤去していると強調。米国、カナダとの貿易摩擦を避けるためにも、当面輸入停止は考えていないと語った。
一方、長庚紀念医院林口分院臨床毒物科の林杰リョウ主任(リョウは木へんに梁)は、米国とカナダは台湾の法令を無視しているとして、輸入の一時停止措置を取るよう訴えた。消費者文教基金会(消基会)も、輸入肉の管理が不十分で、消費者の権益が守られていないと指摘。ある消費者は「食べてしまってから発表するなんて政府は役立たずだ」と批判した。
ガチョウ肉も、致死毒性7倍
食の安全性に対する懸念は牛肉以外にも広がっている。衛生署が発表した市販の肉製品の検査で、台湾産のガチョウ肉28件のうち彰化県の食肉処理場のサンプル1件から、致死毒性がラクトパミンの7倍と言われる成長促進剤、ジルパテロール5.63ppbが検出された。現在追跡調査中だが、既に各地で消費されている恐れがある。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722