ニュース 社会 作成日:2011年1月25日_記事番号:T00027932
台北駅のホームレスのうち、89.3%がかつては仕事を持ち、このうち62.8%は正規社員で、しかも11.4%はかつては企業経営者だったことがホームレスの支援活動などを行っている台湾当代漂白協会の調べで分かった。
同協会は昨年10月から11月にかけて台北駅に寝泊りするホームレス140人に聞き取り調査を行った。調査によると、ホームレスの7割が現在も仕事をしているが、日雇いの肉体労働がほとんどで、毎月の収入が3,000台湾元に満たない人が67.9%に上る。また、30.7%が1日1食で、長期にわたって食事を満足に採っていない。ホームレスになった時期は「最近3年以内」が72.8%で、入れ替わりが激しいことがうかがえる。
ホームレスの1人、追影さん(66、仮名)は蘋果日報の取材に応じ、転落の身の上を明らかにした。彼は5年前、台北県三重市に茶芸館を開いたものの、正式な営業登記をしなかったため警察の取り締まりに遭って経営できなくなり、投資した数十万元が水泡に帰してしまった。家庭にも問題が起きて一文無しになってしまったため、台北駅で寝泊りするしか選択肢がなくなってしまったという。
「当初は体力もあって工事現場で仕事ができたが、その後けがをして清掃工やサンドイッチマンしかできなくなった。1日700〜800元は稼げるが、仕事があるのは1週間に2日だ」と、つらい身の上を語った。
台湾当代漂白協会によると、中小企業の経営者が事業に失敗してホームレスになる例は珍しくない。60歳のタクシー会社経営の男性は、投資に失敗して負債を抱え、タクシー運転手になって生計を維持しようとするも、タクシーを売り払ってホームレスになったという。
金融危機による不景気の余波で、最近はホームレスになる人の3割は45歳以下と、若年化も目立っている。同協会では行政に対し、景観を損ねるといった理由でホームレスの寝所を没収したりせず、簡便な洗面施設を提供するなど支援を図るよう呼び掛けている。
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