ニュース 食品 作成日:2011年1月25日_記事番号:T00027956
小麦粉、大豆、トウモロコシなどの国際相場上昇を受け、即席めん、サラダ油、飲料、飼料メーカーが春節(旧正月)明けの値上げを 計画している。景気好転、新興国での需要増、米ドル安などを要因に国際原油価格と原料価格が上昇。世界各地での相次ぐ自然災害もあって、今年も原料相場が 下向く可能性は低く、食品各社はコスト転嫁が避けられなくなっている。25日付経済日報などが報じた。
小麦価格の高止 まりを受け、台湾の小麦粉メーカーは1月、22キログラム入り1袋当たり60〜80台湾元(約170〜230円)の値上げを行っている。昨年以降の値上げ 幅は30%に上り、小麦を主要原料とする即席めんメーカーは、シェア50%を占める統一企業(ユニプレジデント)が率先する形で春節明けに相次いで値上げ を実施する計画だ。
こうした状況を受けて行政院物価安定小委員会は24日、小麦4品目の関税を半額に引き下げる措置を決定した。25日にも財政部関税税率委員会で審議され実施に移される。
また大豆の輸入価格も1月上旬、2008年11月以来最高の1キロ18.05元となり、現在、業務用サラダ油(18リットル入り)のオファー価格は830 元と前月比3.8%上昇している。このため食品メーカーの泰山企業では、春節明けに従来値上げを控えてきた一般向け少量詰め商品へのコスト反映を検討して いる。
大豆に加え、トウモロコシ価格も大幅に上昇していることから、これらを主要原料とする飼料メーカーは、コストが30%増加した。今年も原料の高止まりが続くとみられることから、「値上げしないわけにはいかない」と強調する。
工商時報によると、一部メーカーは24日、1キログラム当たり平均0.4元の値上げを顧客に通知したという。業界大手の福寿実業も、春節明けに約3%の値上げを行うと表明しており、値上げは業界全体に波及する見通しだ。
ブロイラー、14年ぶり最高値
鶏肉価格も春節向け需要がピークを迎え高騰している。台湾産ブロイラーの生産地価格は現在、1キロ27.5元と口蹄(こうてい)疫が流行した97年以来 14年ぶりの高値となっている。これを受けて、食肉加工大手の大成食品(ダーチャンフード)とタイ・ジャルーン・ポーカパン傘下の台湾卜蜂は顧客に対し、 5%以上の値上げを通知した。ファストフードチェーンでもコスト圧力が高まっており、値上げを行うかどうか注目が集まっている。
飲料メー カーも砂糖価格の高騰を受け、春節明けに商品規格および販促活動の割引率を縮小することで対応する。業界関係者によると、味全食品工業は今年、「毎日C果 汁」など主力商品の割引率を例年より抑えるほか、コカ・コーラ、黒松は炭酸飲料の量を減らすことでコスト軽減を図る。
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