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ペガトロンが重慶進出、ノート受託6社出そろう


ニュース 電子 作成日:2011年1月27日_記事番号:T00028018

ペガトロンが重慶進出、ノート受託6社出そろう

 電子機器受託生産の和碩聯合科技(ペガトロン)は26日の董事会で、中国重慶市での生産拠点設置を正式決定した。投資額は4,900万米ドルで、ノートパソコンを生産する。生産開始は今年第4四半期ごろになる見通しだ。ペガトロンの進出により、ノートPC受託生産の台湾大手6社がすべて重慶に拠点を構えることになる。27日付電子時報などが報じた。

 重慶に設立する法人名は「旭碩科技(重慶)」の予定で、29日にも重慶市政府と契約を調印する。同社が重慶進出を決めたのは、2大顧客のうち宏碁(エイサー)が同地に中国第2経営本部の設置を決定、東芝も進出が見込まれるためだ。ペガトロンは今年、エイサーのノートPCの6〜8%程度を受託生産する見通しで、現時点で比率は高くないものの今度高まる可能性がある。

 これにより重慶には、西永微電子産業園区でヒューレット・パッカード(HP)向けに製品を供給する鴻海科技集団(フォックスコン)、英業達(インベンテック)、広達電脳(クアンタ・コンピューター)、両江新区でエイサー向けに製品を供給する仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)、緯創資通(ウィストロン)、ペガトロンと、大手6社が2拠点に分かれて出そろう。ペガトロンとコンパルは、両江新区内で標準工場棟が向い合う位置取りとなる。

サプライチェーン各社も進出へ

 重慶にはPC用バッテリー大手の新普科技(シンプロ・テクノロジー)、ノートPC用プリント基板(PCB)世界最大手の瀚宇博徳(ハンスターボード)、キーボードの群光電子(チコニー・エレクトロニクス)、精元電脳(サンレックス・テクノロジー)など、サプライチェーン各社も進出を計画している。
重慶市政府は中国のノートPC生産の大型拠点となることを目指しており、進出メーカーによる3年後の目標生産台数は1億台以上、2015年段階で西永保税区を輸出額1,000億米ドル以上の中国最大の保税区とする計画だ。

アップルへの供給体制も強化

 ペガトロンは同日、昨年8月に2億2,000万米ドルで買収した中国のノートPC用金属部品メーカー、「日騰電脳配件(上海)」への4,500万米ドルの増資と、1,000万米ドルの投資による新会社「日銘電脳(上海)」の設立を決定した。日銘は日騰と同様に、金属製品モジュールやプレス部品の設計・生産を行う。米アップルへの供給体制を強化するための動きとみられている。

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