新竹市のとある中学校の男性体育教師は、交際３年になる小学校教師の恋人がいた。２年前の２月、男性教師は恋人も参加する小中学校陸上大会の場で求婚し、恋人にサプライズをプレゼントしようと計画。主催者と打ち合わせした彼は、閉幕式で表彰のため檀上に上がった恋人の前に突然現れ、ひざまずいて指輪と花束を差し出して「結婚してください！」。さらに、生徒たちを動員し、「I　LOVE　YOU」の人文字を作るというパフォーマンスまで展開した。

　男性教師のロマンチックな演出に感動した恋人は、これを受け入れ、会場には大きな拍手が鳴り響いた。２人は５月にめでたく結婚。と、ここまではよかったのだが…。

　結婚わずか２カ月後の同年７月、教育部が実施する「新世紀リーダー養成キャンプ」に指導者として招へいされた男性教師は、１週間の活動中、同キャンプに参加していた女子大生と２度にわたって性的関係を持ったことが発覚。その結果、女子大生は妊娠し、堕胎を余儀なくされたという。ロマンチックなパフォーマンスで恋人を射止めた彼が、新婚早々に浮気とは何とも不謹慎な展開だ。

　この不祥事に学校側が激怒したのは言うまでもない。雇用契約の更新は行わないとの決定が下され、男性教師は事実上クビに。

　男性教師はこれを不服として学校側を提訴したものの、裁判所は「原告の行為は教師としての倫理をわきまえず、教師のイメージと尊厳を損なうものだった」と断罪。「学校側は原告の教師としての資格をはく奪したわけではなく、雇用契約を更新しなかっただけだ」とされ、敗訴してしまった。

　元同僚によると、この男性教師は真面目で生徒の評判も良かったというが、一度の過ちで仕事を失ってしまった。ただ、幸いなことに、当初悲しみに暮れた妻は、結局彼を許し、今は落ち着いた結婚生活を送っているそうだ。

　今日14日はバレンタインデー。台湾でも恋人同士で過ごしたり、プレゼントを贈ったりする習慣が定着しているようだが、浮気症の男性はロマンチックもほどほどに。