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エイサーとASUS、中国2位争いで激突


ニュース 電子 作成日:2011年2月17日_記事番号:T00028282

エイサーとASUS、中国2位争いで激突

 宏碁(エイサー)と華碩電脳(ASUS)のパソコンブランド大手2社は今年、中国ノートPC市場で聯想集団(レノボ)に次ぐ2位の座をかけて激しい競争を繰り広げる。中国市場は販売力が勝敗の鍵で、両社は16日、それぞれ中国の流通大手と大型取引契約を結んだ。17日付工商時報などが報じた。

 エイサーは中国家電販売最大手の蘇寧電器に2年間で5億米ドル分を供給することで契約を結んだ。王振堂エイサー董事長によると、昨年下半期、蘇寧電器を通じた製品販売額は前年同期の7倍に成長。大型調達契約によって、今年はさらに前年比3倍の成長を見込む。今年の中国市場での売上目標は前年比70%増の25億米ドルで、シェア13〜15%を目指す。

 ASUSは中国のIT製品販売チェーン最大手、宏図三胞(HISAP)と3年3億米ドルの供給契約を結んだ。これにより従来マザーボードのみだった供給製品を、今年からノートPC、タブレットPCなど主力製品に拡大し、宏図三胞の200店のネットワークで販売する。

 ASUSは今年、中国4〜6級の中小都市をターゲットに、四半期ごとに販売拠点を300カ所、通年で1,200カ所を新たに増やす計画だ。同社の今年の中国市場でのシェア目標は15〜16%。課題のビジネス機種の強化にも力を入れる。

ファウンダー効果に期待

 市場調査機関IDCの統計によると、 中国ノート市場は昨年、地場最大手の聯想集団(レノボ)が首位で、通年平均シェアは34%と他社を大きく引き離した。

 ASUSは第1四半期から第4四半期までシェア12〜13%で推移。第1四半期はヒューレット・パッカード(HP)に次ぐ3位だったものの、品質問題が起きたHPを第2四半期に逆転し、そのまま第4四半期まで2位を維持した。

 一方、エイサーは第1四半期時点ではシェア6.4%(5位)だったが、方正科技(ファウンダー・テクノロジー・グループ)のブランド使用権獲得もあって、第4四半期にはシェア10.5%(3位)に上昇し、躍進ぶりが目立った。同社はASUSと同様、4〜6級都市の攻略を今年の重点目標に掲げおり、ファウンダーとの提携が効果を発揮すると期待している。

【図】