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自動車業界好調、1千人を大量採用


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2011年2月22日_記事番号:T00028368

自動車業界好調、1千人を大量採用

 自動車業界の好調な販売を受けて、裕隆日産汽車や和泰汽車など大手5社が、販売要員1,000人の採用を行う。裕隆集団の裕隆日産汽車や那智捷汽車(LUXGEN)は、採用後の当初半年間、最低2万6,000台湾元(約7万3,000円)の給与を保証し、他業界との人材獲得競争でアピールポイントとする構えだ。22日付工商時報が報じた。


調な裕隆集団は今年、グループ全体でトヨタ車の販売を上回る可能性も予想されている(裕隆日産汽車リリースより)

 裕隆日産汽車は21日、200人の採用活動実施を発表した。今週26日の台中を皮切りに、来月20日まで台北や高雄など4会場で就職説明会を開催する。

 同社は昨年、前年比14%増の3万8,078台を販売、市場シェアは過去最高の11.6%となった。1月は前月比138.1%増、前年同月比65.4%増の7,182台で、在庫をほぼ一掃した。こうした販売好調によって、販売の現場で人員が足りなくなったことを受けて今回の大型採用に踏み切った。

 裕隆集団では、那智捷汽車も販売拠点の拡大に対応するため、裕隆日産と同様、最低2万6,000元の給与条件で100〜200人を募集する。また、中華汽車工業も100人を採用する予定だ。

 トヨタの総代理店である和泰汽車は、第1四半期に450人の募集、採用を行うと発表した。今年、新車販売倍増を目指す韓国・現代汽車の代理店、南陽実業は、台湾全土の販売拠点を25%増の50店に拡大する計画で、人員も5割増を予定している。

 関係者によると、自動車販売業界では従来、販売員の主な収入は販売奨励金やコミッションから成り、基本給は行政院労工委員会(労委会)が定めた最低賃金とほぼ等しかった。しかし、景気回復によって不動産仲介業者やネットワークビジネス業者が高めの基本給で人材獲得に励む中、自動車販売業界も相次いで好条件を打ち出している。

 自動車業界は製造分野でも人手不足に見舞われている。トヨタ車生産の国瑞汽車は観音工場(桃園県)で3月より2交代制へのシフトを行うため、新規に300人の人材を募集しているが、現段階でこの半分しか採用できていない。

2月の新車販売、大幅落ち込み

 なお、今年は2月に春節(旧正月)があった関係で、2月1〜20日の新車登録台数は前月比82.7%減、前年同月比61%減の5,319台と落ち込んでいる。

 1月に過去最高の131億7,300万元の売上高を記録した和泰汽車は、2月は60億元までの減少が予想されている。同じく1月に過去最高の48億600万元を売り上げた裕隆日産汽車も、前月比27%減の35億元前後に後退する見通しだ。

 ただ2月は各社が相次いで販売価格の値上げに踏み切ったため、売上高の減少幅は販売台数の減少幅よりも小さくなる見込みだ。2月の販売台数は最終的には1万台ラインを確保するとみられる。

【表】