新iPad発売延期か、台湾メーカーに打撃も


ニュース 電子 作成日:2011年2月23日

新iPad発売延期か、台湾メーカーに打撃も

記事番号:T00028397

 米アップルのタブレット型パソコン「iPad」第2世代製品の発売時期が、当初予定の4月から6月に延期されるとのレポートが元大証券から発表された。陳豊丰アナリストによると、設計の変更に伴い量産に問題が発生したことが延期の原因だという。事実とすれば、部品供給や組み立てを担う台湾メーカーの業績への悪影響が懸念される。23日付経済日報などが報じた。

 陳アナリストによると、アップルによる新iPadの設計変更は春節(旧正月)前に行われた。これにより部品メーカーも計画の修正を迫られ、組み立てを手掛ける鴻海科技集団(フォックスコン)も生産ラインの変更が必要となって出荷スケジュールに影響が出たという。また同日付蘋果日報は、アップルが液晶パネルの厚さをさらに薄くするよう要求したため、ガラスが割れやすくなり良品率が向上していないことが延期の原因との消息筋の見方を伝えている。

通年出荷見通し、25%下方修正

 新iPadの出荷台数について市場では、第1四半期に400万台、第2四半期には1,000万台まで拡大するとみられていた。元大証券も今年通年で3,060万台の出荷を予測していたが、同社は今回これを2,300万台に約25%下方修正した。

 ただ、アップルは同製品の発売時期を一切公表しておらず、もともとの「4月発売」も純粋な市場観測にすぎない。今回の観測についても、アップル、鴻海ともに「コメントしない」と表明している。

サプライヤー、反応分かれる

 元大証券は、新iPad発売延期により影響を受ける台湾メーカーとして鴻海のほか、タッチパネルの宸鴻光電科技(TPKタッチ・ソリューションズ)、勝華科技(ウィンテック)、デジタルカメラ用レンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)、バッテリーモジュールの新普科技(シンプロ・テクノロジー)、順達科技(ダイナパック)などを挙げている。

 このうちウィンテックは1、2月と減収に直面しているが、これが新iPad発売延期によるものかどうかについて同社はコメントを控えている。その他サプライヤーの反応は、一部では「1月に試験生産に入り、3月から生産量が拡大する見通しで、出荷延期の通知は受けていない」と強調する一方、「2月に出荷が止まった」と証言するメーカーもある。

「マイナス影響は短期的」

 なお、元大証券は、新iPadの発売が延期になれば、現在アップルがほぼ独占するタブレットPC市場で、宏碁(エイサー)や華碩電脳(ASUS)、デル、聯想集団(レノボ)などが投入を予定するグーグルのアンドロイドOS(基本ソフト)搭載機種が勢力を拡大するチャンスが生まれると指摘した。

 一方、台湾の電子製品受託メーカーにとっては、マイナス影響は短期的で、長期的に見れば世界のタブレットPCの9割が台湾メーカーによって生産される見通しのため、同製品市場が拡大しさえすれば恩恵につながるとみられている。

【表】

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