ニュース 社会 作成日:2011年2月25日_記事番号:T00028429
昨年、台湾を訪れた中国人観光客は延べ100万人を突破。中国人客の増加は、台湾の観光業界にとっては大きなビジネスチャンスのはずだが、中国人ツアーの受け入れが原因で経営難に直面している旅行会社も現れている。ツアー代金がなかなか回収できないためらしい。
旅行業界では、中国人ツアーをめぐり業者間の競合が激化。当初、60米ドルだった中国人観光客1人当たりのツアー費用は、今では25〜30米ドルまで低下しており、旅行会社はツアーを受け入れてもほとんど利益が上がらない状態だ。そこで旅行会社の多くは、中国人客をできるだけ多くの土産物屋に案内し、そこからのショッピングコミッションでしのいでいる。
しかしツアー代金の安さ以上に旅行会社を困らせているのが、台湾の業者に現地での手配を依頼する中国の旅行会社による、ツアー代金滞納の常態化だ。ツアー終了後、3カ月から半年たってからやっと支払われている状況だという。
滞納が原因で倒産した旅行会社はまだないが、ガイドへの支払いが滞っている旅行会社は多いとか。ツアー代金の滞納が4,000万元にも上り、社長自らが中国へ催促に赴いた大手旅行会社もあるという。
リスクを回避するため、中国側の旅行会社と、中国人の台湾ツ
アー、台湾人の中国ツアーを相互に現地手配する提携を結ぶ業者も
あるようだが、中国人ツアーの方が圧倒的に多く、「焼け石に水」状態だという。
交通部観光局は今年元日から、同局サイトでツアー受け入れ認可審査の流れを記した書類をダウンロードする際、「貴社は大陸(中国)側業者との契約の中で、ツアーが台湾を離れてから45日以内に代金の支払いを受けることを明記していますか?」というダイアログが表示され、「はい」をクリックした場合のみ先に進めるという仕組みを講じて注意を促している。滞納解消に効果があるといいのだが。
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