ニュース 電子 作成日:2011年3月2日_記事番号:T00028516
液晶パネル大手、友達光電(AUO)による中部科学工業園区(中科)第3期発展区の后里園区七星基地(台中県后里郷)での操業計画が再び不利な状況に陥った。中科3期の環境影響評価審査をめぐるプロセスが不当だとして環境保護団体などが起こした行政訴訟で、台北高等行政法院が1日、判決が出るまでの間、中科の開発停止を命じたためだ。AUO自身に対して開発中止を求めた訴えは棄却されたため、行政院国家科学委員会(国科会)はAUOの操業に問題は生じないとの立場だが、環境汚染源は企業であって中科そのものではないため、AUOは操業計画を中止すべきとの指摘も出ている。2日付経済日報などが報じた。
あくまで企業への影響を避ける行政院の姿勢は、台湾液晶パネル業界の競争力の維持を優先する判断がある(2日=中央社)
AUOは同社2期目となる第8.5世代工場棟を七星基地内に完工しており、昨年末に設備を搬入した。今年4月には量産に入る計画だ。月産能力は4万5,000枚(ガラス基板投入枚数)。AUO、および既に同基地で生産に入っている太陽電池メーカー、旭能光電(サナー・ソーラー)は、ともに政府の指示に従うとコメントした。
新たな環境評価の有効性、焦点に
両社は06年、中科3期開発計画が行政院環境保護署(環保署)の環境影響評価の審査を条件付きで通過後、国科会から開発許可を発給された。ただその後、環境保護団体や地元住民が台北高等行政法院に対し、環境影響評価審査の結果は不当だとして、審査の結論および開発許可の取り消しを訴えた結果、08年に勝訴。これに対し環保署は上訴したものの最高行政法院に退けられた。
続く10年8月には、地元住民らが求めた開発停止を命じる仮処分も認められたが、実際にはAUOと旭能に開発停止の影響は及ばなかった。環保署が同年9月、新たな環境影響評価を多くの条件を付けた上で通過させ、開発許可を再発給する対応を取ったためだ。
これに反発した地元住民らは今年1月、台北高等行政法院に対し、この環境影響評価審査の結論、および開発許可の取り消しを訴え提訴した。そして1日、台北高等行政法院は、同訴訟の判決が出るまで、住民の健康に危害を及ぼす恐れがあるため、中科3期の建設工事・操業を全面停止すべきとの判断を下した。
行政院は同日、関連機関を招集して今後の対応を協議するとコメントした。なお、今回、環境保護団体はAUO、旭能に対しても工場建設や開発許可の執行停止を求めていたが、これらの主張は棄却された。こうしたことから、楊文科・中科管理局長は「進出企業の権益が損なわれることはない」との立場を示した。
問われる「開発ありき」の姿勢
台北高等行政法院は中科3期の開発停止を求めた理由として、AUOと旭能の工場から出る排水には毒性が含まれ、環境に極めて大きな影響を及ぼすことを挙げている。
このため台北律師公会(弁護士会)環境法委員会の林三加主任委員は、「今回の司法判断は開発ありきの行政対応のでたらめさを浮き彫りにした。AUOと旭能は当然、操業を停止すべきだ」と行政と企業を強く批判した。
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