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辞意表明の游民進党主席、慰留を拒否


ニュース 政治 作成日:2007年9月28日_記事番号:T00002854

辞意表明の游民進党主席、慰留を拒否

 
 民進党の游錫コン主席(コンは方2つに土)は27日、記者会見を開き、前夜に党主席辞任を表明したことについて、「これまで有言実行でやってきた。必ず辞める」と述べ、辞意が固いことを強調した。陳水扁総統は公開の場で游主席に留任を求めたが、これを拒否した形だ。

 游主席は、特別費の不正費用疑惑で起訴されたことを理由に辞意を表明しており、当初は30日の党大会後に辞任する予定だった。しかし、26日に台湾の国家としてのあり方を盛り込んだ「正常国家決議文」で游主席の主張に反した合意が成立したため、辞意を固めた。游主席は「選挙戦略や決議文に関する考え方が他の人と異なる以上、このまま党(の中枢)にとどまっても、党のためにならない」と心境を語った。

 これに対し民進党は27日夜、臨時の中央執行委員会を開き、游主席の慰留に努めることを申し合わせた。

 游主席は正常国家決議文で、台湾の国号変更を明文化するよう求めたが、総統選などで浮動票を取り込むのに不利との判断から最終的に盛り込まれなかった。游主席の辞意は固いため、最終的に辞任が認められる可能性が高い。游主席は30日の党大会も欠席する意向だ。

 28日付聯合報は游主席の辞任意向について、「慰留を拒否して辞めることで、原則的な台湾独立派からの声望を一身に集める効果が期待できる。また、苦戦が予想される立法委員選挙、総統選挙を指揮する責任から逃れられ、負けて引責辞任するよりも賢明な選択で、選挙と党務の問題を陳総統に押し付けることができる」と論評した。

 また、民進党の総統選候補者である謝長廷元行政院長は、「着実にやることが最も台湾のためになる」と語り、游主席の態度は理解できないとコメントした。
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辞任を表明する游主席。温和な人柄で「台湾水牛」のあだ名があるが、今回の独立路線堅持の言動で、メディアから「狂牛になった」と評された(27日=中央社)