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高すぎる代償、元恋人に手切れ金2億元


ニュース 社会 作成日:2011年3月10日_記事番号:T00028662

高すぎる代償、元恋人に手切れ金2億元

 大手銀行外国為替部門を離職後、海外で独立して外国為替の売買で成功を収めた修嘉徽氏(47)は、台湾や香港、中国に計10億台湾元(約28億円)を超える資産を持つ富豪だ。修氏は自社の会計係、張霄芸さん(43)と恋人同士になり、2000年末から同棲生活を送っていた。株式や不動産など7億元相当の個人資産をすべて張さん名義に書き換えるほど、ぞっこんだった。

 ところが07年、修氏は張さんが会社の資金1億元以上を横領しているのではと疑い始めた。愛情も冷めていたことから、「7億元の個人資産を返して、別れてくれ」と切り出した。しかし張さんは同意せず、修氏は横領罪で張さんを訴えた。

 結局、二人は08年4月、別れるための協議書を交わすことに。内容は、修氏が700万米ドルの手切れ金を払う代わりに、張さんはおとなしく自分名義になっていた7億元の個人資産を修氏に返すというものだった。修氏にとっては、約2億元を払って7億元を取り戻すことになる。

 約束通り、修氏は5月にまず手切れ金300万米ドルを張さんに支払い、残り400万米ドルは7月末までに払うことに同意した。ところが7月になると、修氏は一方的に協議書を撤回すると主張し、破り捨ててしまった。そこで協議書の破棄を認めない張さんは裁判に持ち込んだ。

 台北地方法院は、張さんは既に個人資産の名義を書き換え、修氏に返還しているので、修氏も協議書の内容を履行する義務があると判断。協議書は張さんに脅され、仕方なくサインしたという修氏の主張を退けた。

 裁判官が700万ドルという法外な手切れ金を認める判決を出したのは驚きだが、一般に男女間で交わされる契約も、公序良俗など法律に触れる内容でなければ、法的効力を持つ。この二人の協議書も有効と認められた。

 しかし、離婚の場合の慰謝料ならいざ知らず、恋人を振った代償が700万米ドルとは確かに高い。納得できない修氏は、上告する考えだという。