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《東日本大震災》大震災で日本人蔑視発言、立委助手に解雇処分


ニュース 社会 作成日:2011年3月14日_記事番号:T00028723

《東日本大震災》大震災で日本人蔑視発言、立委助手に解雇処分

 馬英九総統は12日、11日に発生した東日本大震災の復興を支援するため、日本に対して1億台湾元の義援金を拠出すると表明した。中華民国紅十字会や仏光山、慈済、ワールドビジョンなどの民間団体も、募金活動を展開。集められた毛布など物資の一部は14日に出動した救助隊とともに日本に運ばれた。

 こうした善意の一方で、他人の不幸を喜ぶ心無い言葉が議員関係者から出たことが分かった。国民党の黄昭順立法委員(女性)の助手で、同事務所主任の趙志勲氏が12日、インターネットのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)サイト、フェイスブック(Facebook)上に開設した個人ページで、「なぜ日本を支援しなければならない?尖閣諸島(台湾名・釣魚台)の返還が先だろ」と発言。

 さらに「狗輝と狗齢に義援金を出させればよい、やつらの祖国だぜ」と続けた。狗はイヌを意味する蔑視(べっし)表現で、「狗輝」と「狗齢」が李登輝元総統と日本に帰化した評論家で元総統府国策顧問の金美齢氏を指しているのは明らかだ。

 これに対して、趙氏の友人が「早く尖閣諸島へ出兵すればいい!自衛隊は全力で救援活動に当たらなければならないから、我が国の国軍が代わりに沖縄を管轄してやる」と反応すると、趙氏は「おれは東京を攻めて数千万人を殺すほうがいい」と発言。「やつらを人間とは思っていない」とも。

 この過激な発言が、ネットユーザーによって有名掲示板サイト「批踢踢(PTT)」に転載されるや、趙氏はたちまち大勢のネットユーザーから批判を浴びることになった。黄立委が助手の問題発言に激怒したのは言うまでもない。趙氏は厳しく叱責され、解雇されることに。

 黄立委は「こんなときに本当に申し訳ない」と謝罪。自ら率先して日本に5万元の義援金を出すと同時に、支援の手を差し伸べるよう呼び掛けた。趙氏は自分の発言はあくまでも愛国精神から出たものとして、反省の色を見せてはいるが後の祭りとなった。こうした人物が、公共的な立場の仕事にかかわることがふさわしくないのは言うまでもない。