ニュース 食品 作成日:2011年3月22日_記事番号:T00028919
東京電力福島第1原子力発電所の一連のトラブルを受け、放射能汚染に対する懸念が過度に増幅され、台湾各地で「放射線対策に有効」とされる食塩を買い求める人が急増している。22日付蘋果日報などが伝えた。
上海で塩を買い求める消費者。放射能を心配するあまりの集団行動だが、かえって心血管や腎臓など健康への悪影響が懸念される(中央社)
台塩実業によると、同社の「ヨウ素添加食塩」の販売量は通常の6倍に1,400トンに達しており、市民の間では1キログラム入りの食塩を一度に10袋買い込む人もいた。その結果、店頭では塩が品薄になる事態が起きている。
きっかけは、中国で沿海部を中心に今月16日ごろから「ヨウ素入り食塩は放射線被曝(ひばく)の予防に効果がある」とのうわさが広がり、塩が相次いで売り切れる「塩騒動」が起きたこと。それが報道やインターネットを通じ、台湾にも波及したとみられる。
原発事故では、被爆の恐れがある場合にヨウ素剤を服用し、甲状腺がんのリスクを回避する措置が取られる。食塩には確かにヨウ素成分が含まれているが、ヨウ素剤1錠分の摂取には、食塩を2.5~5キログラム摂取する必要があり、療法としては現実性を欠く。医療関係者は「塩を取り過ぎると、心血管や腎臓に負担となり、放射線予防効果よりも健康への害が懸念される」として、消費者に注意を呼び掛けている。
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