ニュース 電子 作成日:2011年3月24日_記事番号:T00028985
サムスン電子が23日、タブレット型パソコン「GALAXY Tab(ギャラクシー・タブ)」の新モデルを発表、25日にはアップルの「iPad2」が世界25カ国で販売開始、華碩電脳(ASUS)も「Eee Pad トランスフォーマー」の予約販売の受け付けを始めるなど、大手ブランドによるタブレットPC投入が本格化している。24日付経済日報によると、第2四半期中に世界で100機種以上が発売される見通しで、鴻海科技集団(フォックスコン)、広達電脳(クアンタ・コンピュータ)など台湾の受託メーカーやサプライヤーに大きな恩恵をもたらすとみられる。
サムスンの新GALAXY Tab。サイズの選択肢増え、価格も下がったことでiPadの強力なライバルとなりそうだ(同社提供)
拓ボク産業研究所(ボクはつちへんに僕のつくり、TRI)は、タブレットPCの今年の出荷台数は世界全体で5,000万台に上り、このうちアップルが3,450万台でシェア70%以上を占めると予測している。
こうした中、サムスンが今回発売したタブレットPC新機種は、8.9インチWi−Fi接続専用モデルで価格が469米ドルとiPad2(最安499米ドル)よりも安く設定され、話題を呼んでいる。サムスンは携帯電話やPC市場で築いた全世界の販路を活用できるため、iPad2対抗馬の一番手に挙げられている。
なお23日付電子時報は、サムスンのタブレットPCが世界各地で販売を伸ばす可能性があるのに対し、モトローラの「Xoom」、宏達国際電子(HTC)の「Flyer」、リサーチ・イン・モーション(RIM)の「Playbook」は北米、宏碁(エイサー)、ASUSは欧州・アジアと、ターゲット地域を絞り込む戦略を取るとの見方を示している。
エイサー、米市場に4G機種投入
ただ、エイサーは23日、米通信キャリア大手AT&Tが第2四半期にLTE(Long Term Evolution)サービスをスタートさせると同時に、4G(第4世代)通信規格対応のタブレットPC「Iconia Tab A501」を米国市場に投入すると発表した。同製品は10.1インチ画面を搭載、OSは「アンドロイド3.0」、CPU(中央処理装置)にはエヌビディアの「テグラ2」が採用される。
エイサーがiPadの取扱キャリアであるAT&Tと提携したことは、「アップルの巣穴を直接攻める」宣戦布告の意味が強いと市場で観測されている。
サムスン・HTC以外は台湾勢受託
なお、タブレットPC市場が加熱することで最大の恩恵を受ける台湾受託メーカーは、やはりiPadを生産する鴻海科技集団(フォックスコン)となりそうだ。このほか、同製品を自社生産するサムスン、HTCを除き、▽エイサー、クアンタ・仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)▽ASUS、和碩聯合科技(ペガトロン)▽RIM、クアンタ▽ヒューレット・パッカード(HP)、英業達(インベンテック)▽デル、佳世達科技(Qisda)──と大手ブランドはいずれも生産を台湾受託メーカーに委託しており、これらメーカーは3月以降、業績が上向く見通しだ。
iPad2、台湾発売は5〜6月か
なお台湾はアップル「iPad2」の今回の発売地域に含まれなかったが、小売業者は「早ければ5〜6月に発売される」と予測している。なお台湾での初代iPadの販売台数は、通信キャリアと提携しておらず、小売店のみでの販売となっていることから、30万〜40万台にとどまっているようだ。
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