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陳水扁政権期の公文書3.6万件、行方不明に


ニュース 社会 作成日:2011年3月30日_記事番号:T00029080

陳水扁政権期の公文書3.6万件、行方不明に

 陳水扁政権8年間の総統府の公文書や外交機密文書計3万6,292件が行方不明になっていることが、総統府の調べで29日までに分かった。他の場所に持ち出されたか、廃棄されたかを含め、真相は不明だ。30日付中国時報が伝えた。

 問題の文書は、総統、副総統、総統府秘書長、同副秘書長(2人)が受理し、事務室に保管されるべきもので、受理された文書3万8,924件のうち、実に94%が蒸発したことになる。うち総統の事務室にあるべき文書約1万4,000件も含まれているという。馬英九総統は、調査結果に激怒し、監察院に徹底した究明を指示した。

 総統府幹部は「汚職は職権乱用に端を発する。これは民進党の文化であり、構造的な病因だ」と批判した。

 これに対し、民進党は「文書の保管責任は発信側にある」と反論。林佳龍・元総統府副秘書長は「2000年に国民党から政権を引き継いだ際、国家安全会議などの文書は一つも陳水扁政権に引き継がれなかった」などと逆批判した。

 民進党政権で問題のポストを歴任した人物は17人おり、民進党の現役幹部が多数も含まれている。陳前総統ファミリーによる機密費流用事件の舞台となった総統府での文書蒸発は、「民進党挙げての汚職隠し」として、与党国民党にとって格好の攻撃材料となりそうだ。