ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

ステンレス大手2社、価格決定めぐり対立


ニュース 鉄鋼・金属 作成日:2007年10月1日_記事番号:T00002912

ステンレス大手2社、価格決定めぐり対立

 
 ステンレス鋼大手の燁聯鋼鉄(YUSCO)と唐栄鉄工廠は、価格決定の主導権をめぐり対立を深め、これまでほぼ一致していた両社の出荷価格に格差が生じている。燁聯は唐栄がダンピングに走っているとして、自社が保有する唐栄株の約半分に当たる9%を売却。これに対し唐栄は、「専門的判断で価格を決定している」と譲らず、両社の関係は一触即発の状況に陥っている。1日付経済日報が伝えた。

 唐栄は趙健氏が8月1日付で総経理に就任して以降、燁聯より低い出荷価格を設定するようになった。8月末に発表された9月の出荷価格は、燁聯が1トン当たり1万台湾元(約3万5,000円)引き下げたのに対し、唐栄の下げ幅は同1万5,000元に達した。さらに、10月の出荷価格は燁聯が同1万2,000元引き上げたのに対し、唐栄の上げ幅は9,000元にとどまった。

 唐栄は「川下からの要望を反映して価格を決めた」としているが、燁聯の林義守董事長は「ステンレス鋼の利益率は1けたしかないのに、唐栄は株主利益を考えずに安売りに走っている。一部の特殊鋼は値下げ幅が10%に達し、利益が出ない状況だ」と不満を述べた。

 林董事長は「唐栄がダンピングを続けるならば、燁聯は減産を行うこともあり得る」と述べた。別の燁聯幹部は「唐栄に追随することはない」と話した。
T000029121