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「コンドーム使って」、女性の8割が求め切れず


ニュース 社会 作成日:2011年4月1日_記事番号:T00029138

「コンドーム使って」、女性の8割が求め切れず

 「パートナーがコンドームを使わない場合、あなたはどうしますか?」。エイズ予防を推進する社団法人、台湾露徳協会(台湾ルルド)が3月に15〜24歳の女性を対象に実施したインターネットによるアンケート調査で、1,127件の有効回答のうち「セックスしない」と答えた女性は2割にすぎず、性行為において大半の女性が主導権を持たない実態が明らかになった。

 調査によると、女性にとって性行為でコンドームを使用する目的は、「避妊」が68%、「エイズ予防」が12%。性病などの感染症を危惧(きぐ)し、パートナーに過去の性体験を尋ねたことのある女性はわずか15%だった。また、エイズウイルス(HIV)検査を受けるつもりのある女性は1割に満たず、6割は検査を受けるつもりはないと答えた。

 行政院衛生署疾病管制局の統計によると、2010年末時点で台湾のHIV感染者は2万人を超えた。そのうち女性は1,573人だが、男性から女性への感染は、女性から男性への感染の2〜10倍に上り、感染リスクは男性よりも女性の方が高いことが判明した。

 女性のエイズ感染者の7割は、夫や恋人など決まったセックスパートナーからの感染だ。夫婦間の義務として、または相手の愛情をつなぎとめるために仕方なく応じるなど、性行為における女性の受動的な立場も背景にある。

 エイズに感染すると免疫力が低下するため、女性は骨盤腔炎や膣感染症、子宮頸がんなどを引き起こしやすくなる。女性のHIV感染者が子宮頸がんの前がん病変を起こす確率は、一般女性の10倍。治癒率は一般女性よりも低く、再発や悪化の確率は高いという。

 目下、台湾では女性に対するエイズ予防策として、母体からの垂直感染を避けるための妊婦への検査や、匿名を含む一般検査が行われている。しかし、匿名検査が受けられる医療機関は台湾全土でわずか25カ所とお粗末な状況だ。