ニュース 石油・化学 作成日:2011年4月6日_記事番号:T00029183
台湾中油傘下の国光石化科技(KPTC)が計画している大型石油化学プラント(彰化県大城郷、通称・八軽)の環境影響評価審査が難航している問題で、馬英九総統は4日、江宜樺内政部長とともに建設予定地の濁水渓河口付近を視察し、来年の総統選までに建設の是非をめぐる結論を出す考えを示した。5日付中国時報が伝えた。
馬総統らは地元住民から直接話を聞き、地元大城郷の呉明玉郷長と住民代表は、雇用機会が必要だとして、建設促進を主張した。一方、カキ養殖場の女性は「国光石化のプラントが建設されれば、死を待つしかない」とひざまずいて訴えた。海岸には地元住民数百人が集まったが、建設推進派が多数で、反対派は学生ら十数人だけだった。
馬総統は環境も重視することをアピールすべく、カキ養殖場でカキを食べてみせた(4日=中央社)
地元の環境団体「彰化環保聯盟」の蔡嘉陽会長は「国光石化は6,000人分の雇用機会を提供すると言っているが、実際には地元住民向けの雇用は1,400人分にすぎない。同時に漁業に従事する3,000人は生計基盤を失うことになる」として、適切な対策を求めた。
視察を終えた馬総統は「来年の総統選までに決定を下す。政府は環境の永続性と産業の未来に関して最善の策を講じる」と強調した。
一方、野党民進党の蔡英文主席は同日、ラジオ番組に出演し、「技術は国際間で移動が可能で、経済部も『八軽』は海外に移転すべきだと考えている。文化の違いさえ克服できれば、海外での生産は可能だ」と主張した。
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