ニュース 電子 作成日:2011年4月11日_記事番号:T00029286
ノートパソコン受託大手の仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)を傘下に持つ金仁宝集団の許勝雄董事長は、11日付経済日報掲載のインタビューで、PC業界は生産量重視から収益重視へと発想を転換すべきだと訴えた。また、ノートPCはもはや爆発的な成長は見込めないとして、今後は発光ダイオード(LED)照明や3D(三次元)テレビ、自動車用電子機器の3分野で展開を拡大する考えを示した。
許董事長は、PC業界は粗利益率の低下に伴って、経営モデルの変革が迫られていると指摘した。
過去のように粗利益率が10%あり、100万台から1,000万台に拡大する市場であれば、各社とも量的成長に全力を傾け、その上で利益を絞り出す方法を考えることが正しかったが、現在は各社が値引きで受注獲得競争を繰り広げた結果、粗利益率が3~4%に低下し、量的な伸びも鈍化。製品価格下落の一方で、コスト上昇に見舞われ、企業はに関心が集 まっていると説明した。そして、企業は市場の変化に応じて経営モデルを変えていかなければならないと強調した。
タブレットPC人気、懸念必要なし
タブレットPCがノートPC産業に与える衝撃が注目されているが、許董事長は「ノートPCの一部製品は確かにタブレットPCに食われる」と認めつつ、タブレットPCの生産メーカーはいずれも元々ノートPCを生産しており、各社は商品総数の増加に応じてカテゴリーの調整ペースを速めていくとみられるため、心配する必要はないとの見方を示した。台湾の電子業界にとっては、依然としてプラスになるとの見解だ。
日本自動車メーカーに出荷
金仁宝集団の今後の発展方向については、LED照明、3Dテレビ、自動車用電子機器の3分野での展開を強化する考えを明らかにした。LED照明は環境保護省エネ事業に属し、金仁宝が積極的に市場を開拓している。金宝電子工業が室内照明、康舒科技(アクベル・ポリテック)がLED街灯を担当しており、金宝電子は昨年108万個のLED電灯を生産し、今年は500万個を予定している。
コンパルに関しては、3Dテレビに注力する方針を示した。特に今後2~3年は裸眼3Dテレビへの買い換えブームが起きるとの見方で、コンパルは液晶テレビ工場で昨年の400万台から今年は800万台まで増産を図る。コンパルはまた、自動車用電子機器に参入し、既に日本の自動車メーカーへの出荷を開始したことも明らかにした。
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