ニュース 社会 作成日:2011年4月13日_記事番号:T00029319
台湾を訪れる中国人観光客に人気のお土産に「切手」がある。ちょっと意外に感じられるかもしれないが、日月潭(南投県)や阿里山(嘉義県)、故宮博物院などの人気観光スポットや、中国人観光客が宿泊することの多いホテルにも切手の販売店が設けられているほど需要が多い。
中でも特に人気なのは、蒋介石元総統夫妻と故宮博物院の切手。台湾ではこれまでに、蒋介石元総統の切手は6セット、宋美齢夫人は2セット発行されており、いずれも在庫が残っていないほどだ。故宮博物院の切手も10セット以上発行されているが、いずれも大変な人気。2010年11月に発行された所蔵品の切手「古物切手」などは、60万セットがあっと間に完売したという。オリジナル切手で一番人気は、歌手のテレサ・テン(鄧麗君)さん。その年に発行された切手全種類を集めた年度アルバム(1,000台湾元)も売れ筋だ。
実は、08年12月の三通(通信、通商、通航の直接往来)完全実現以来、中台間では手紙や小包などの郵便物の直接配達が可能になっているが、1949年以降に台湾で発行された切手を中国で販売することは「違法」。台湾の切手に「中華民国郵票ROC(Taiwan)」の文字が印刷されているからだ。一方、中国の切手は「中国郵政China」と印刷されていることから、台湾では単に「商品」と見なし、2003年4月から輸入・販売しているのと対照的だ。
14億人の人口を抱える中国では、かつて切手収集がブームだった時代、切手収集マニアは2,000万人に達していた。近年は激減し200万人ほどになっているものの、切手収集の市場規模は年間50億〜60億人民元。台湾の市場規模5億〜6億台湾元とは比較にならない。
この巨大マーケットを見据え、中華郵政は目下、台湾の切手を中国で合法的に販売できるよう政府に働き掛けている。もし次の第7回中台民間トップ会談(江陳会)の議題に入れば、進展が期待できそうだ。
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