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ASUS、重慶に中国第2経営本部


ニュース 電子 作成日:2011年4月13日_記事番号:T00029346

ASUS、重慶に中国第2経営本部

 華碩電脳(ASUS)は12日、同社の中国第2経営本部を中国・重慶市に設置することで同市と正式に契約を結んだ。投資額は初期5,000万米ドル、合計1億5,000万米ドルの予定で、2015年にはASUSのスマート型デバイスの半数以上が同地で生産されるとの見方も出ている。13日付工商時報などが報じた。

四川に5大ブランド出そろう

 ASUSは6月末にも重慶本部ビルが完成、下半期中に同社製品を受託生産する和碩聯合科技(ペガトロン)、広達電脳(クアンタ・コンピューター)、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)の重慶工場で量産、出荷を開始する見通しだ。

 同日、契約のために重慶を訪れた施崇棠董事長は、同地に経営本部設置を決めた理由として、▽中国政府が進める第12次5カ年計画(2011~16年)に盛り込まれた産業の内陸部移転推進で、重慶が中心的な役割を担うこと▽アジアと欧州を結ぶ陸上交通の整備が進み、物流面での改善がみられること──を挙げた。張偉明・同社財務長によると、重慶からオランダまでの陸上輸送にかかる時間は13日間で、同社が現在生産拠点とする上海市浦東からの海運輸送に比べ約2週間短いという。

 ASUSの重慶進出が正式に決まったことで、既に同市に拠点を 構えるヒューレット・パッカード(HP)、宏碁(エイサー)、四川省成都市に進出しているデル、聯想集団(レノボ)を含め、四川エリアにノートPC世界5大ブランドのすべてが出そろったことになる。

新規委託は重慶工場に

 ASUSは現在、上海浦東の受託メーカー工場でノートPCなど1,700万台〜1,800万台を生産しているが、今後の新規委託分は重慶工場へ発注する方針だ。

 これについて中国メディアは、15年にはASUSのノートPCおよびタブレットPCなど約2,000万台が重慶で生産されるとの予測を報じている。この数字を基にアナリストは、ASUSが目標とする「ノートPC世界3位」を達成するには少なくとも3,000万台の出荷が必要となるため、15年にスマート型デバイス約2,000万台を重慶で生産するとなれば、同社は同製品の半数以上を同エリアから出荷することになると指摘した。

 

【表】