15日付電子時報によると、携帯電話端末用ＩＣ大手の聯発科技（メディアテック）は、新型チップ「ＭＴ6252」の受注は好調で、顧客からの設計案に対応しきれないほどの反響を得ていると表明した。昨年来の同社の減収に歯止めをかける救世主となるかどうか注目される。
同チップをめぐっては、売れ行きを懸念する声もあったが、現在の状況からみて、第３四半期以降まで順調な受注が見込まれるもようだ。
中国の山寨機（ノーブランド携帯）市場では、中国の展訊通信（スプレッドトラム）が30％のシェアを獲得するまでに台頭している。メディアテックの減収は、スプレッドトラムの値下げ攻勢に追随せざるを得なかった影響が大きい。
スプレッドトラムは現在、ライバル製品「6610」を開発しているが、不具合のため、当初３～４月に予定していた出荷開始時期が遅れる見通しだ。これを受け、新機種の開発を急ぎたいメーカーの一部がメディアテックのＭＴ6252の採用に動いている。スプレッドトラムは今後、値下げで顧客つなぎ止めを図るとみられ、「6610」の量産後には両社による価格競争が再燃しそうだ。
