ニュース 家電 作成日:2011年4月26日_記事番号:T00029605
26日付電子時報によると、鴻海科技集団(フォックスコン)が、来年にもソニーのハイエンド液晶テレビの設計・開発を行う可能性が出てきた。ソニーからの技術移転を受けて提携レベルを引き上げるもので、自社による設計・開発能力を備えれば、顧客メーカーに多様な製品の提案が可能になるため新たな強みにできる。
観測によると鴻海は、ソニーが下半期に液晶テレビ新機種を米国市場に投入するのに合わせて、4月後半、傘下子会社で大規模な研究開発(R&D)チームの異動を行っている。特にテレビの筐体(きょうたい)設計では、R&Dから生産プロセスまでグループのリソースを結集しているという。これは、ソニーにとっての同社の役割が、従来のJDM(共同設計開発製造)からODM(相手先ブランドによる設計・製造)に格上げされることに伴うものだ。
従来、ソニーと鴻海は共同で製品開発を行った後、ソニーがテストに基づいて機能や製品構成を改善し、鴻海が生産する形をとっていた。しかし、ソニーは今回、鴻海に設計能力の技術移転も行い、鴻海は高額の設備投資を実行して、自社で設計能力を備えた「ODM」への転身を目指すとみられる。鴻海はソニーからさらなる受託規模の拡大が期待でき、また、顧客の需要に応じ、部品や設計のトレンドに合わせたさまざまな製品を提案できるようになる。
なお、鴻海はソニーから初めて超薄型・縁なし液晶テレビの生産を受託したもようだが、「特定顧客についてはコメントしない」としている。
今年度受託は1400万台
近年の急激な円高を受けてソニーは、外部への生産委託比率を拡大しており、昨年度(2010年4月〜11年3月)の液晶テレビ委託生産比率は50%に上り、台湾メーカーが最も重要な生産パートナーとなっている。特に鴻海は、メキシコ工場などソニーの海外工場買収を通じ、今年度は約1,400万台のテレビ生産を受託し、ソニー最大の委託先となると予測されている。
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