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コンパル初のゼロ成長へ、タブレットが圧力


ニュース 電子 作成日:2011年4月27日_記事番号:T00029635

コンパル初のゼロ成長へ、タブレットが圧力

 仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)は26日、今年のノートパソコン出荷目標を12.7%引き下げた。従来目標5,500万台から昨年実績水準の4,800万台への下方修正で、同社がノートPC受託生産業務に参入して以降、初のゼロ成長になることを意味する。証券業界からは、ノートPCの高度成長期が終幕を迎えたとの見方も示された。27日付蘋果日報などが報じた。


陳総経理は、異例の3期連続での出荷下方修正を行ったエイサーについて、「再起し回復に向かうはずだ。コンパルが共に沈み込むことはない」と強調した(26日=中央社)

 陳瑞聡コンパル総経理は、ノートPC業界自体が今年、タブレットPCによる市場侵食を受けて、例年を下回る10%の成長しか見込めないとの見方だ。

 一方でコンパルの第2四半期の展望については、本来非需要期ながらも今年は前期比10%の出荷増が見込めるとした。同社売上高の40%を占める宏碁(エイサー)が先日、第2四半期の出荷予測を前期比10%減に下方修正したが、この影響も計算に入れた数字だという。今年は第1四半期が業績の谷底となったが、徐々に影響から抜け出しつつあり、下半期は大幅に回復するとの見通しを示した。

非ノート製品、売上高の2割へ

 陳総経理はまた、同社の成長けん引役がタブレットPCにバトンタッチされ、液晶テレビ、スマートフォンも好感できると語った。タブレットPCなどノートPC以外の売上構成比は、昨年の10%から今年15〜20%に拡大する予測だ。

 同社の今年のタブレットPC出荷目標は380万台で、ノートPCを加えたモバイル端末全体の出荷目標は5,180万台となる。オールインワン(モニター一体型、AIO)PCは200万台、液晶テレビは800万台出荷を目指す。

Q1純利益、前年比59%減

 コンパルが同日発表した第1四半期連結売上高は前期比21%減、前年同期比25%減の1,710億7,000万台湾元(約4,800億円)、粗利益率は前年同期比0.5ポイント低下の4.9%、純利益は前期比22%減、前年同期比60%減の34億9,700万元だった。

 昨年の連結売上高は前年比31%増の8,870億元、粗利益率は同1ポイント低下の5.1%、純利益は同21%増の232億7,200万元だった。

【表】