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180年ぶりの雨乞い儀式、直後に恵みの雨


ニュース 社会 作成日:2011年5月3日_記事番号:T00029727

180年ぶりの雨乞い儀式、直後に恵みの雨

 台湾中部を中心に水不足が深刻化する中、鹿港龍山寺(彰化県鹿港鎮)で2日、彰化、雲林、南投3県の農田水利会による雨乞いの儀式が実施された。儀式は大成功、直後に恵みの霧雨が大地を湿らせた。

 今年は1〜4月の降雨量が少なかったことに加え、梅雨入りが5月末にずれ込むとの予測。このまま水不足か解消されなければ、彰化県以北で工業用水の給水5%制限などを含む、第2段階の給水制限が実施される見通しとなっている。

 雨乞いの儀式に参加した彰化農田水利会の呂会長によると、彰化県では水源である濁水渓が枯渇し、農業用水の不足率は67%と、干ばつレベルが最悪の1級に達している。南投農田水利会でも、灌漑(かんがい)用水量は昨年同期の28%しかない深刻な状態、雲林県でも同様に厳しい状況だという。

 そのため、3県の水利会では、鹿港龍山寺の観世音菩薩に供物を供え、水の神である龍王に境内へと戻ってもらうよう祈祷(きとう)する雨乞いの儀式を行うことになった。

 清朝時代の1653年に建立された鹿港龍山寺には、「法雨如来」という古い額が残されている。これは1830年、嘉義県の県知事が同寺で雨乞いの儀式を行ったところ、翌日大雨が降ったという逸話を伝えるもの。

 今回の雨乞い祈祷は、それ以来、実に180年ぶりの大規模なものとなった。水利会会長や代表者など数十人が参加する儀式が終わるや、空が急にかき曇り、本当に雨が。雨乞い大成功に皆が大喜びしたのは言うまでもない。

 霊験あらたかな鹿港龍山寺、このまま水不足が続けば、全国から慈雨を求める人々が殺到しそうだ。