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WHOの台湾呼称問題、馬総統が一転抗議


ニュース 政治 作成日:2011年5月11日_記事番号:T00029910

WHOの台湾呼称問題、馬総統が一転抗議

 世界保健機関(WHO)が加盟国に台湾を「中国の一省」として扱うよう秘密文書で通達していた問題で、馬英九総統は10日、WHO、および圧力を加えたとして中国政府に対しても厳重に抗議する意向を示した。11日付自由時報が伝えた。


厳しい表情で抗議姿勢を示す馬総統だが、発言が一致しないことに「選挙目的のニセの抗議」との批判も上がっている(10日=中央社)

 馬総統は記者会見で、「台湾が国際社会で孤立すれば、両岸(中台)関係の健全な発展はない。こういうやり方(秘密文書)で台湾人民の感情を傷つけることは、両岸双方にとって極めて不利であり受け入れられない」と述べた。

 しかし、馬総統は前日には、WHOの年次総会に当たる世界保健総会(WHA)に出席する邱文達衛生署長がWHO文書で「ミニスター(大臣)」と呼称されていることを挙げ、「中国のミニスターと対等に座ることになる」と逆に評価する発言を行っていた。馬総統は世論の風当たりを受け、一夜で強硬な姿勢に転じた格好で、発言の揺らぎが批判の的となっている。

 野党・民進党は「馬総統の抗議が本物ならば、中国とその公民(香港籍)の陳馮富珍(マーガレット・チャン)事務局長に対し、台湾を売り渡す秘密文書の撤回を求めるべきだ」とし、馬総統の実際の対応を厳しく見守る姿勢を示した。