ニュース 社会 作成日:2011年5月12日_記事番号:T00029942
5月11日、南投県埔里鎮のコンテナハウス前に集まった500人以上が、カウントダウンを始めた。「5、4、3…」かたずをのんで待っていたのは、午前10時42分37秒。それは、4月27日付の小欄で紹介した「王老師」の「台湾でマグニチュード(M)14規模の巨大地震が発生する」という予言の時刻。
その瞬間、震源地となるはずの台湾に地震は起こらなかった。当然のことながら、倒壊すると予言された総統府や台北101ビルも無事。もちろん100万人を超える死者も出なかった。彼の予言は見事に外れたのだ。
「10時42分37秒は過ぎた」(11日=中央社)
「王老師はペテン師だ!」「出てきて皆に謝れ!」集まった人々が失笑し、罵声を上げたのは言うまでもない。すると、直前まで口角泡を飛ばして易経の八卦理論を講じていた王老師は、「予言はメディアが騒いだことだ」「オーダーしていた八卦鏡が間に合わなかったのが原因」などと平気で言い訳を繰り返した。
彼の予言を信じ、埔里鎮に避難用のコンテナハウス135個を用意し、発電機やディーゼルオイル、木炭、飲料水、米27トンなどを準備していた人々の心中はいかに?実際に自宅を離れ、コンテナハウスに移り住んでいたのは10人足らずだったようだが…。
地震専門家によると、地球が真っ二つに割れないかぎり、M12以上の地震発生はあり得ない。王老師は「私は地震が来ると言っただけで、世の終わりが来るとは言ってない」と強調するが、予言が世間に及ぼした影響は大きく、死者まで出ている。台北市で5日、うつ病の男性(70)が世紀末の到来を信じ、悲観して5階の自宅のベランダから飛び降り自殺を図ったのだ。
南投地方法院検察署(地検に相当)は、「社会秩序維護法」違反の疑いで王老師の召喚も視野に入れている。もし、コンテナハウスを購入した信者から被害届が出れば、「詐欺罪」にも問われる可能性もあるということだ。
「王老師はきちんと説明しろ!」と、集まった大学生らは苦笑しつつ抗議(11日=中央社)
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