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自動車・二輪車
作成日:2007年10月5日_記事番号:T00003017
エタノール混合ガソリン、「エンジン傷める」と不人気
原油価格上昇や環境保護を求める声の高まりを受け、経済部エネルギー局はエタノール3%混合ガソリン(E3)の普及に力を入れており、補助金制度を導入するなどしている。しかし、自動車業界からは、エタノール混合ガソリンが内燃機関のアルミニウム合金やゴム部品を腐食させる上、エンジンの動力が3%失われ、坂を登る際に馬力が足りないなどして、「かえって非効率」との批判が出ている。中国時報が伝えた。
経済部はエタノール混合ガソリン普及に向け、補助金制度を設けている。小売価格はオクタン価95の無鉛ガソリンに比べ1台湾元(約3.5円)安い。台湾中油は「エタノール混合ガソリンの製造コストは無鉛ガソリンより高いが、政府のエネルギー多様化政策と環境保護に呼応して、従うしかない」と話す。
しかし、自動車業界はエタノール混合ガソリンの性能に疑問を呈する。業界関係者は腐食性などの問題のほか、「アルコールには水分子を吸着する特性があり、水分が内燃機関に入りやすく、車の性能を落とす原因になる」と指摘。「エタノール混合ガソリンは必ずしも省エネではない」と話した。
同紙記者はエタノール混合ガソリンの販売が始まったガソリンスタンドを取材したが、1時間待ってもエタノール混合ガソリンを給油する車はなく、消費者が様子見の態度にとどまっていると伝えた。