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Mスタンレーが買い推奨?、実は新手の株価操作


ニュース 社会 作成日:2011年5月27日_記事番号:T00030259

Mスタンレーが買い推奨?、実は新手の株価操作

 プラスチック包装材料大手の炎洲が、大手経済紙などメディアに「炎洲株の買いを推奨する」という「Mogan Stanley」のレポートを送付したのは今月22日のこと。一部メディアがこのニュースを掲載し、炎洲の株価は23、24日の両日で計6%値上がりした。

 ところが25日、このレポートは全くの事実無根であることが判明した。そう、よく見れば「Mogan Stanley」は、大手証券会社のモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)にあらず。「r」
があるかないかで大違いだが、投資家も気付かなかったようだ。

 炎洲によると、先日Mogan Stanleyの香港副総裁と自称する張聖彬氏が同社を訪問した後、中国語のリポートを提出。内容は、炎洲の将来を好感し、買いを推奨するというものだった。同社は大手証券会社の推薦が得られて悪い気がするわけもなく、張聖彬氏の身元も確認できたため、レポートをメディアに転送したという。大騒動となった後、「当社は被害者」と説明している。

 しかし、一方の張聖彬氏も「自分は炎洲を訪問したことはなく、レポートも出していない」と主張。また、本物のモルガン・スタンレーも、「同レポートは当社とは何の関係もない」と特別声明を発表した。レポートがニセモノだと判明した25日、炎洲の株価は急降下した。

 結局のところ、誰がレポートを作成したのかは不明だが、悪意ある人物が大手証券会社の推薦を妄信する投資家の心理をうまく利用し、株式を操作することで利益を狙ったたものとみられる。

 証券期貨局は投資家に対し、証券会社レポートは本物であっても参考程度にするよう呼びかけている。