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違法の可塑剤添加事件、経済損失3億元も


ニュース 食品 作成日:2011年5月30日_記事番号:T00030302

違法の可塑剤添加事件、経済損失3億元も

 有害可塑剤のフタル酸ビス(DEHP)を違法に加えた乳化剤を販売していたとして、昱伸香料(新北市中和区)に加え、新たに賓漢香料化学(新北市土城区)が摘発された事件で、食品最大手、統一企業(ユニ・プレジデント)のスポーツドリンク、「宝健」やアスパラガスジュース、「蘆筍汁」など、大手メーカーのスポーツドリンク、果汁、健康食品にも、問題の乳化剤が使用されていたことが分かった。商品が店頭から相次いで撤去される中、政治大学金融学系の殷乃平教授は、業界全体の経済損失は3億台湾元(約8億4,200万円)以上との試算を示した。29日付蘋果日報などが報じた。


台湾でよく見かけるドリンクスタンド(飲料持ち帰り専門店)にも可塑剤添加事件の影響は及んでいる(27日=中央社)

 各社の営業損失見積もりは、統一が最多の4,300万元のほか、健康食品に混入が発覚した台湾糖業(台糖)の1,600万元や、「サンキスト」レモンジュースの家郷事業(カントリーハウス)の300万元、台塩実業の100万元余りなど。ジュースや健康食品に比べ、スポーツドリンクは消費者にとって飲料水や茶などで代わりが効くため、特に打撃が大きいと指摘されている。なお、ある量販店では飲料売り上げが3割減少したという。

またある業者によると、飲料市場規模490億元のうち、100億元以上を占める来月以降のハイシーズンの販売への影響が懸念されるほか、消費者の信頼感が回復するまでに半年から1年かかる恐れがあるとの専門家の声も聞かれる。