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ASUS、個性派タブレットで勝負


ニュース 電子 作成日:2011年5月31日_記事番号:T00030345

ASUS、個性派タブレットで勝負

 華碩電脳(ASUS)は30日、スマートフォン内蔵タブレット型パソコン、「Padfone(パッドフォン)」を発表した。発売は今年のクリスマスシーズン前の予定。アップル「iPad」が圧倒的なタブレットPC市場で、キーボードが着脱可能な「Transformer(トランスフォーマー)」に続く個性派製品でユーザーにアピールする。

 
Padfone は、ネットブック市場を生み出したASUSの商品企画力を改めて示した(ASUS提供)

 「Padfone」は、4.3インチ大画面のスマートフォンを、10インチタブレットPCの裏面のドックに収納して一体的に使うことができる変わり種だ。スマートフォンのコンテンツを瞬時に大きく表示して、より見やすく、使いやすくできる「ダイナミック・ディスプレイ・スイッチ」機能を最大の特徴とする。

 ワイズリサーチのアナリストによると、同機はタブレットPCとスマートフォンで個別に通信回線の契約を行う必要がなく、SIMカード1枚で済むため、通信料金を抑制できるメリットがある。また、▽タブレットPC内蔵の大型電池から充電できるため、スマートフォンの電池寿命を延ばせる▽ユーザーデータをスマートフォンとタブレットPCの間で同期したり、タブレット側に集約できる──点も魅力だ。

 OS(基本ソフト)はグーグルの「アンドロイド」で、販売価格は公表されていない。31日付電子時報によると、スマートフォン向けとタブレットPC向けを統合したアンドロイドの次期バージョン「Ice Cream Sandwich」が採用され、販売価格は799〜1,000米ドルと予測されている。受託メーカーは未定だが、鴻海科技集団(フォックスコン)か和碩聯合科技(ペガトロン)の可能性が濃厚だ。

 流通業者によると、「iPad2」以外の他社タブレットPCの主流価格帯499〜599米ドルに比べ高価格の設定だ。ただ、タブレットPCとスマートフォンの販売台数を同時に引き上げる効果も期待できる。

3Dタブレットや超薄型ノートも

 「Padfone」は、第31回台北国際電脳展(台北国際コンピューター見本市、コンピューテックス)の31日開幕を前に、ASUSが「常識を打ち破れ(Break the Rule)」と銘打った記者会見で公開され、同時に発表された新製品の中で最も反響が大きかったという。

 このほか、専用眼鏡なしで3D(立体)映像が楽しめる、7インチのマルチタッチスクリーン搭載タブレットPC「Eee Pad MeMO 3D」や、アップルの超薄型ノートPC「MacBook Air(マックブック・エア)」対抗機種とみられる、厚さわずか3〜17ミリメートル、重さ1.1キログラムの超薄型ノートPC、UXシリーズなどがお目見えした。



「UXシリーズ」の薄さを示す施崇棠董事長。アルミ合金製でスタイリッシュなデザインとなっている(ASUS提供)

 特に、インテルとノキアが共同開発したLinuxベースのOS「MeeGo(ミーゴ)」を世界で初めて搭載した7インチ低価格ノートPC(ネットブック)「Eee PC X101」は、8ギガバイト(GB)のSSD(ソリッドステートドライブ)搭載版で199米ドルの業界最安値を実現させ、この価格に会場からは少なくない驚きの声が上がった。

 

【表】