ニュース その他分野 作成日:2011年6月3日_記事番号:T00030409
行政院金融監督管理委員会(金管会)は2日、台湾で上場企業に2013年から適用が義務付けられる国際財務報告基準(IFRS)に関する公聴会を開き、金融業界からは不動産の資産価値を時価基準ではなく、現在と同様に原価(取得費用)基準で計上することに反対意見が相次いだ。3日付経済日報が伝えた。
公聴会では、不動産を例外なく原価方式で計上するか、上場企業に原価法式と時価方式のいずれかの選択を認めるかをめぐり、上場企業、学識者、担当官庁、産業団体、会計士、不動産鑑定士が白熱した論議を展開した。新会計基準の導入は13年からだが、上場企業は12年から試算を開始しなければならず、金管会は公聴会での論議を踏まえ、計上方式を最終決定する構えだ。
不動産の計上方式をめぐっては、自社使用を目的とする不動産に関しては、原価方式を採用することが固まっている。しかし、投資目的の不動産については、含み益を資産計上したい金融業界が時価方式の導入を強く希望しており、論議が続いている。会計士、不動産鑑定士、保険業界団体などもそれに同調している。
一方、台湾証券交易所(証交所)や学識者は、台湾の不動産相場は変動が大きいことから、原価方式を採用した上で、参考として時価を併記すべきだと主張している。
これに関連し、中華民国銀行公会は、金管会の方針通りに新会計基準が導入された場合、市中銀行の純資産は1,300億台湾元(約3,600億円)の減少が見込まれ、融資能力が1兆8,640億元低下し、企業の資金調達に影響が出かねないとの試算をまとめた。
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