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国際詐欺グループ摘発、台湾人犯122人が専用機で移送


ニュース 社会 作成日:2011年6月13日_記事番号:T00030563

国際詐欺グループ摘発、台湾人犯122人が専用機で移送

 11日午前2時ごろ、長栄航空(エバー航空)のエアバスA330機が桃園国際空港に到着した。真夜中の空港で乗客を出迎えたのは、旅行会社ではなく、内政部警政署刑事警察局の局長ら。それもそのはず、到着したのは犯罪容疑者専用機で、乗客は国際振り込め詐欺グループの容疑者122人だった。

 この詐欺グループは東南アジアにインターネット電話の中継地を設置することで警察の手が及ぶのを避け、巨額の振り込め詐欺を重ねていた。台湾の警察は半年前から、中国、カンボジア、インドネシア、マレーシア、タイの警察当局と連携して捜査を進め、同グループの摘発に成功。台湾人411人(うち女性9人)を含む計598人を逮捕した。

 第一陣として専用機で台湾へ移送されたのは、カンボジアで逮捕され、中国当局によってマカオへ移されていた台湾人容疑者。海外から航空機で移送された容疑者数としては、過去最多となった。


犯罪者の大量移送に、真夜中の桃園空港は物々しい雰囲気で包まれた(11日=中央社)

 機内では容疑者2人が1つの手錠でつながれ、警察官のほか、エバー航空も警備員9人を配置。容疑者には機内食も用意されたが、安全を考慮して、サンドイッチ、バナナ、ロールパン、ミネラルウォーターなどナイフやフォークを使う必要のない特別メニューとなり、トイレの利用も禁止された。

 また、一般旅客同様、音楽や映画、ゲームなどのサービスも提供されたが、容疑者たちは機内食を平らげた後、話もせず、おとなしく目を閉じて休む容疑者がほとんどだったという。

 専用機での移送費用約100万台湾元は容疑者が負担することになるという。警察局は、「他人から金をだまし取った彼らは自腹を切るのが当然」としている。なお、本日13日にはインドネシアで逮捕された台湾人容疑者100人が、第二陣として中華航空(チャイナエアライン)の専用機で台湾に護送される。